いつでもピカピカで清潔なキッチンが理想だけど。
出典：写真AC
気温と湿度が高くなってくると始まる、カビとの闘い。
特に気になるのがキッチンです。
掃除のプロ、大津たまみ先生は「キッチンは水や油を使い、湿気がこもりやすく、カビが発生しやすい環境です」と言います。
カビはほかの汚れとは異なり、放置するとどんどん増殖するので厄介です。健康にも悪影響を及ぼします。
そんなカビは、発生後に除去するよりも発生前に予防する方が大事でラク、というのが大津先生の信条です。
キッチンと人をカビから守るために、掃除のプロの予防テクニックを参考にしてみてください。
掃除の前に知っておきたい、カビのこと。
敵（カビ）を倒すためには、まず敵（カビ）のことを知らなくてはなりません。
カビは以下の3つの条件下で発生します。それを防ぐためには、これらの条件のいずれかを排除することです。
- 湿度が75％以上あること。
- 温度が20℃～30℃であること。
- 栄養になる有機物があること。有機物には、食品、石けんカス、洗剤の残り、皮脂、アカ、ホコリ、ダニ等が含まれます。
キッチンで特にカビに気をつけたい場所は、次の４か所です。
- シンクまわり（排水口・調理台・シンク下の空間等）
- シンクのスポンジ
- コンロまわりの壁
- 冷蔵庫
これらの場所には、掃除をして有機物を蓄積させない、水まわりは水滴を拭き取って常に乾燥させておく、というのが有効な予防方法です。
市販されているカビ防止効果のあるアイテムを積極的に取り入れるのもおすすめです。
それぞれの場所の予防方法を詳しくご紹介します。
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シンクまわりのカビの予防方法。
基本の掃除をしっかりと。
シンク のカビ予防には、なにはなくとも掃除です。
使用後にスポンジ（ここでは「洗剤がいらない！シンク＆洗面台お掃除スポンジ」）に食器用洗剤を含ませ、有機物などの汚れをしっかり落とします。
その後マイクロファイバークロスのように吸水性の高いふきんを使って、シンク内の水滴を残らず拭き取ります。
これでカビの繁殖の条件となる有機物（栄養）と水分（湿度）を除去できたことになります。
このほか、排水口のゴミ受けはヌメリを防ぐために毎日洗うこと、週に1回程度、排水口に重曹を振りかけ、お湯に溶かしたクエン酸をゆっくり注いで発泡させて排水口内の汚れを落とすのも効果的です。
詳しくはこちらの記事もご参照ください。
⇒排水口掃除には重曹とクエン酸。キッチン・お風呂・洗面所の排水口掃除のコツ。
シンクのまわりに有機物や水分を残さないことを意識して、こまめな掃除をこころがけましょう。
カビ防止に有効なアイテムも使いましょう。
掃除以外にもカビやカビの原因を防ぐアイテムも使ってみましょう。
アルミホイルを排水口に。
カビの原因になるヌメリを手軽に防止する方法です。
アルミホイルを丸めてボールを複数個作り、排水口のゴミ受けに入れておきましょう。
金属イオンの効果で雑菌が繁殖しにくくなり、ヌメリの発生を抑えられます。
※取り替えの際はお住まいの地域のゴミの分別方法に従ってください。
シンク下に竹炭を。
シンク下の空間は湿気がこもりやすく、カビの発生率が高い場所です。
調理道具や調味料を収納している場合は、湿気取り用のアイテムも一緒に入れましょう。
大津先生のおすすめは「竹炭」。
竹炭は湿気を吸収するため、湿度コントロールに優れ、消臭効果もあるとか。
湿気が気になる時期を中心にシンク下に置いて、カビを抑制しましょう。
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水切りには抗菌性のあるアイテムを。
洗い終わった食器を置く「水切り」はヌメりやカビが発生しやすい場所のひとつ。その下にある調理台もカビやすくなります。
定期的にお手入れをして清潔を保ちましょう。
機能面では、使用後に乾かしやすい物、抗菌作用がある物、お手入れがしやすい物等を選ぶと良いでしょう。
「無限に抗菌する水切りマット」は、雑菌の繁殖を抑える銀イオンを発生させる純銀の糸を使用した、吸水性・速乾性に優れたマットです。
大津先生も「しっかり吸水しますが、絞るとすぐに吸水性が復活する優れモノです。吸水性が高いので敷いた状態でも調理台が濡れっぱなしにならず、カビ予防に向いています」とお気に入り。
使用後は絞ってかけておけばすぐに乾くので、調理台もマットも清潔に使い続けられます。
スポンジのカビ対策。
シンクまわりでもう一つ気になるのが、日々食器を洗うスポンジ。すぐにカビになっていませんか。
大津先生も、ハウスクリーニングや家事代行業務 で伺ったお宅で黒くなったスポンジをたくさん見たそうです。
スポンジは水や有機物に触れているので、キッチンにある物の中でもかなり高確率でカビが発生します。
使用後は食器用洗剤でよく汚れを落とし、しっかり水を切り、風通しのよい場所で乾燥させることを徹底しましょう。
電子レンジでできるスポンジ除菌。
今回は大津先生おすすめの、電子レンジでできるスポンジの除菌方法をご紹介します。
カビのもとになる雑菌の多くは50℃くらいで除去されますので、この環境を電子レンジで作ります。
使用後のスポンジをしっかり洗ったら、水で濡れている状態で電子レンジに入れ、600wで1分ほど加熱します。
加熱時間は電子レンジによって異なってきますので、ご家庭のレンジで調整してください。
加熱後はレンジ内もスポンジも熱くなっていますので、しっかり冷めたことを確認してから取り出し、水を絞って乾かしましょう。
※必ずスポンジの耐熱温度を確認した上で行ってください。
カビさせないための、大津先生のスポンジ論。
「カビ予防の観点からは、スポンジは薄ければ薄いほどいいです！」と大津先生は力説します。
厚いスポンジは洗う物に合わせて変形して密着するので、汚れを落としやすいです。洗剤の泡立ちも良く、気持ちよく洗えると感じる人は多いと思います。
一方で、厚みがあるということはスポンジが内包する水分の量や汚れの量も増えるということ。
乾きにくく、カビの原因になります。
スポンジをカビさせないためにも、毎回洗剤で洗い、水を切って、しっかり乾燥させましょう。
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それがちょっと手間だと感じる方は、カビが気になる季節は意識的に抗菌作用のあるスポンジを使って見るのはいかがでしょう。
「無限に抗菌するスポンジ」は、雑菌の繁殖を抑える銀イオンを発生させる純銀の糸を使用しています。
スポンジという名前ですが、どちらかというと格子状のアクリルたわしに似ています。
洗う時は指先の感覚を利用して、汚れをひっかくようにして落とします。
何よりも、速く乾きます。
大津先生も「このスポンジは抗菌作用のおかげでカビが発生しないことはもちろん、水はけが良いですし、薄いので力を加減しながら洗いやすく、乾きやすくて、とてもお気に入りです」と太鼓判です。
※こちらのスポンジは薄手のため使用後は吊るして乾かすことができます。電子レンジでの加熱除菌はお避けください。
キッチンの壁やパッキンのカビ予防。
コンロの横 や前の壁、調理台、パッキンには調理中の油がはねて付着しています。
これらはカビの繁殖に欠かせない養分で、放置するとカビ混じりの汚れが発生してしまいます。
調理後はできるだけ早く拭き取るようにしましょう。
毎回洗剤を使って掃除するのが手間という方は、油汚れを拭き取れるふきん（ここでは「洗剤がいらない！油汚れ専用ふきん」）などを活用しましょう。
油汚れを拭き取るための「サットレールシート」のような、専門アイテムで定期的に拭き掃除をするのも効果があります。
冷蔵庫のカビ予防。
食品を衛生的に保存したい冷蔵庫ですから、カビは最も見つけたくないもの。
冷蔵庫は低温ですが、養分になる水分や有機物が多い場所です。
カビは庫内でも発生しがちですし、それらが扉など外側に付着すると、扉や取っ手部分にカビが発生することもあります。
この逆で、庫内にカビが入ってくることもあります。
対策としては、汚れが入りやすい扉のパッキン部分を、除菌用のアルコールを含ませた布でしっかり拭くこと。
日頃から、食品を保存する時は食品の水分が漏れたり、蒸発して庫内にこもったりしないように、ラップや保存容器を使ってしっかりフタをすることなどを心がけてみましょう。
カビを寄せつけない習慣を。
大津先生は、次のことを日々心掛けて習慣化しておくと、カビを遠ざけることができます、とアドバイスします。
- シンクは使用後に乾拭きして水滴を残さないようにする。
- スポンジやふきんは使用後に乾燥させ、こまめに交換する。
- 排水口は定期的に重曹を振りかけてクエン酸水を流す。
- 冷蔵庫のパッキンを時々アルコールで拭く。
- 換気の回数や時間を増やす。
また、レンジフードや換気扇が油汚れで詰まっていると空気がうまく循環せず、湿気や気化した油汚れがとどまって汚れの原因になります。
換気扇掃除はカビ予防にもなるので、定期的に行いましょう。
いずれにしても、大事なのは習慣化です。
ひとつずつ手近なところから始めて、キッチンをカビのない快適な空間にしていきましょう。
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