コンロに合ったお手入れで、安心してお料理を。
ガスコンロのトッププレートにできたこびりつき汚れや、水拭きでは落ちない汚れ。
コンロへのダメージを抑えながら、これらのガンコな汚れをキレイにする方法が知りたい。
日頃のガスコンロのお手入れ方法についてモヤモヤと思うことを掃除のプロの大津たまみ先生に聞いて、正しい掃除方法をおさらいしながら解決していきましょう。
「正しい方法で掃除をすることは掃除の基本です。汚れを効率よく落とせますし、掃除する場所(素材)を傷めずに掃除ができるので、長持ちするようになります。キレイになって気持ちが良いだけでなく、時間やコストも節約できます」と大津先生は言います。
リンナイのガスコンロで掃除をする場所は、主に次の4か所です。
- トッププレート(天板)
- ゴトクなどの部品
- 操作部などの前面パネル
- 魚焼きグリル
このうち、魚焼きグリルのお手入れ方法については、別のコラムでご紹介していますので、こちらをご参照ください。
今回は、魚焼きグリル以外の3か所のお手入れ方法をご紹介します。
取扱説明書を必ずチェック。
掃除道具を持つ前に大津先生が必ず言うのが「お掃除の前に、必ず取扱説明書を読みましょう」。
入居時等に手渡される分厚い取扱説明書の束。“取説”はありとあらゆるものに存在します。
これを読む必要性を、大津先生は次のように力説します。
「住宅には様々な素材が使われています。それらはあなたの居住空間を構成する大切な要素です。
取扱説明書はその要素のパーフェクトなマニュアル。
ここには使い方や注意点だけでなく、使われている素材とその特徴、使っていい掃除道具や洗剤の種類、掃除方法等が細かく記載されています。
しっかり目を通すことで適切な掃除方法がわかり、安心して長く使えるようになります。」
まずはご自宅のガスコンロの取扱説明書を取り出して、あいまいになっている掃除方法を確認してみましょう。
①トッププレートのお手入れ方法
リンナイのガスコンロのトッププレート(天板)で使われている素材は主に、ガラス、ホーロー、ステンレスのいずれかです。
ただ、基本のお手入れ方法は共通しています。
ゴトクなどの部品を取り外した後、濡らして台所用中性洗剤(野菜や食器洗い用)を少量含ませた布で汚れを拭き取ります。
その後水拭きで洗剤を拭き取り、乾拭きで水気を取ります。
これで日常のお手入れは完了です。
この時に落ちなかったややガンコな汚れには、湿布法が有効です。
キッチンペーパーに台所用中性洗剤と水を含ませ、汚れがこびりついている部分に乗せて汚れを湿らせます。
汚れが浮いてきたらキッチンペーパーを外し、濡らしたやわらかい布で洗剤を拭き取ります。
水気が残らないように乾拭きをして完了です。
素材別お手入れ:ガラストッププレート
水拭きや湿布法では取れないガンコな汚れのお手入れ方法は、トッププレートの素材によって異なります。
まず、ガラストッププレート。専用の洗剤「ガラストップ専用クリーナー」を使います。
「ガラストップ専用クリーナー」を汚れの上に垂らし、ラップをくしゃくしゃに丸めた物でクルクルと円を描きながら軽くこすります。
汚れが落ちたら水拭きをして乾拭きをします。
このクリーナーにはツヤだしの効果もあるので、お手入れの後はトッププレートがピカピカになります。
定期的に使うことでいつでも輝くトッププレートをキープできるので、大津先生もお気に入りのアイテムです。
長い間放置して落ちにくくなってしまったガンコな汚れに効果的なのは「スクレーパーS」です。
トッププレートに対し30℃くらいの角度を保ちながら、小さく前後に動かして汚れをそぎ落とします。
汚れが落ちたら水拭きして乾拭きをすれば完了です。
横に動かしたり、縦にして使うとガラスを傷つける恐れがありますので、使う時は注意してください。
※スクレーパーSはリンナイのガラストップ・パールクリスタル天板のみにお使いください。
素材別お手入れ:ホーロー
ホーロー素材のトッププレートのガンコなこびりつき汚れには、メラミンスポンジが使えます。
メラミンスポンジにしっかり水を含ませ、気になる汚れをこすります。
どうしても取れない汚れには、金属タワシでこすり取るという方法もありますし、黒ずみが付着したら、やわらかいスポンジたわしにクリームクレンザーをつけてこするのもよいです。
いずれも、汚れが落ちたらやわらかい布で水拭きをし、乾拭きをしましょう。
なお、メラミンスポンジもクレンザーも研磨剤です。
金属タワシ同様、ホーローを傷つける恐れがありますので、目立たない所で試してからお使いください。
素材別お手入れ:ステンレス
ステンレス素材のトッププレートについたこびりつき汚れも、ホーローのトッププレートと同じようにメラミンスポンジ等を使って落とすことができます。
この方法は素材の表面に細かな傷がつきますので、必ず使用前に目立たない所で試してください。
いずれにせよ、トッププレートの基本のお手入れは台所用中性洗剤を使った水拭きです。
その日の汚れをその日のうちに拭き取ることで、手強いこびりつき汚れに成長するのを止めることができます。
リンナイスタイルの「洗剤がいらない!油汚れ専用ふきん」は、水拭きだけで油汚れを拭き取れるふきんで、使うことで日々のお手入れがラクになります。
コンロを傷付けずにキレイにできるアイテムは数多くありますので、ご自宅のコンロやお掃除スタイルに合ったお気に入りの物を探してみてください。
②ゴトクなど、部品のお手入れ方法
ゴトクなどの取り外せる部品は、基本的には台所用中性洗剤を使って洗います。
それでも落ちない汚れは、部品の素材毎にお手入れ方法が異なります。まずは取扱説明書で確認しましょう。
素材がホーローの場合
“ガンコな汚れにはつけおき”が大津先生のおススメです。
ホーロー素材の部品は重曹を溶かしたお湯に入れ、汚れがゆるんだところで、ブラシ等でこすり落とします。
つけおきができる部品は、ゴトク、排気口カバー、魚焼きグリルの下部カバー等です。
忘れがちなのが、排気口の中にある「後部カバー」。
排気口カバーと一緒に、定期的にキレイにしておきましょう。
素材がステンレスの場合
ステンレス素材の部品には専用クリーナー(ここでは「ピュアステンレス専用クリーナー」)を使います。
やわらかい布やスポンジ、丸めたラップにクリーナーを含ませてこすり、拭き取ります。
ここでは「ゴトク専用お掃除クロス」のマイクロファイバークロスの面を使っています。
※調理時の炎の熱によるゴトクの変色は落とせないことがあります。
※必ず目立たない場所で試してからお使いください。
③前面パネルのお手入れ方法
操作パネルが収納される前面パネル部分は、掃除方法に悩む方もいらっしゃるようです。
前面パネルは、台所用中性洗剤を含ませた布で汚れを拭き取り、乾いた布で洗剤や水気を拭き取ります。
この時、内部に洗剤が入らないように注意してください。
また、機器の表面にはコーティングが施されている物もありますので、優しく拭いて、はがさないようにしましょう。
これまでご紹介したお手入れ方法は、リンナイのガスコンロの素材や部位に対しての代表的な方法です。
ご自宅のコンロをお手入れされる際は、必ずお使いの商品の取扱説明書をお読みの上、正しい方法で行ってください。
お手入れがラクになる、もうひとつの方法。
正しい掃除方法でお手入れされたガスコンロなら、毎日のお料理にも少し軽やかな気持ちで取り組めるかもしれません。
お手入れ方法に迷ったら、大津先生のアドバイスを思い出して、取扱説明書に従ってみてください。
最近のガスコンロは、お手入れがラクになるように考えられた物も多いです。
リンナイのガスコンロも、そのような機能を数多く搭載しています。
2024年8月に新しくなった「DELICIA(デリシア)」もそのひとつ。
バーナーリングに汚れが入りにくくする構造や、トッププレートを焦げつきにくくする機能などが搭載されています。
一度ご覧になってみてください。
コンロの機能を頼りつつ、正しくラクにお手入れをして、安心して楽しくお料理を続けてくださいね。