ガスコンロの大掃除。掃除のプロと一緒に掃除方法とポイントをチェック。

ガスコンロの大掃除。今年は掃除のプロの方法でピカピカに。

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出典:写真AC

1年間ほぼ毎日食事を作り続けたガスコンロ。

大掃除では日々のお手入れでは取りきれなかった汚れまで落として、気持ちのいいキッチンにしたいですね。

今回はお掃除のプロ大津たまみ先生に、大掃除だからこそやっておきたいガスコンロの掃除方法と、大掃除の後もきれいに気持ちよく使い続けるための日々のお手入れ方法を教わります。

 

ガスコンロの日常のお手入れは、天板を拭く、ゴトク等の部品を洗う、魚焼きグリルの部品や中のお手入れをする、という方が多いと思いますが、大掃除ではこの3か所に加えて、コンロまわりとスイッチパネルの5か所まで広げてみましょう。

 

また、コンロや部品に頑固な汚れがこびりついていることもあると思います。これらは付着した汚れが調理中に加熱と冷却を繰り返されて固まってしまった物。

落とし方も大津先生に教えていただきました。

コンロの掃除方法。

①取扱説明書を読む

「掃除の前にコンロの取扱説明書を読みましょう。このひと手間が掃除をラクにしてくれます。」

これが大津先生の最初のアドバイスです。


お手入れについてのページを読み、外せる部品、洗える部品、使える洗剤や掃除方法等を確認します。


様々な書類と一緒に保管されていると思われる取扱説明書ですが、この機会に目を通し、正しくラクな掃除方法を学んでおきましょう。


②部品を洗う

 

コンロが冷めていることを確認し、外せる部品をすべて取り外して洗います。

今回洗うのはゴトクとグリルの排気口カバー。

外せる部品や使える洗剤の種類が機種によって異なりますので、取扱説明書で確認しておくのは大切です。

段ボールに45リットルのビニール袋を入れ、50℃くらいの湯を入れます。

そこに弱アルカリ性の洗剤(今回は「天使の松」)を適量入れ、よく混ぜます。


部品を入れ、30分ほどつけおきをします。

袋の口を縛り、段ボールのふたを閉めておくと、湯が冷めにくいので汚れを落としやすくなります。


部品の通常の汚れは食器用の中性洗剤で落とせますが、汚れが固まってしまっている場合は、油汚れを落とす弱アルカリ性の洗剤を使い、掃除の4要素(時間・温度・洗剤・物理力)の温度と時間の力を借りることで、短時間で落とせるようになります。

部品を取り出し、ゆるんだ汚れをスポンジ(今回は「ゴトク専用お掃除クロス」)で洗います。

それでも落としきれない時は、ブラシ(今回は「大津式お掃除ブラシJ」)等を使います。

換気口カバーは普段お手入れをする機会が少ない部品ですが、魚焼きグリルを使った際の油がこびりついてベタベタになっていることが多いです。


今回のように湯と洗剤で汚れを十分にゆるめておくと、スポンジ等(今回は「グリル専用お掃除スポンジ」)でもラクに落とすことができます。

汚れが落ちたら洗剤を流し、しっかり拭いて乾燥させてから元の場所に戻します。


弱アルカリ性の洗剤が使えない部品は中性洗剤でつけ置き洗いをし、洗剤が使えない部品は湯で濡らしたふきんで拭きます。

バーナーキャップのお手入れには「ガスレンジブラシ」等の専用道具があると便利です。


バーナーキャップはつまりがあると不完全燃焼や点火不良の原因になるので、炎口の部分が目詰まりをしていないか定期的にチェックし、お手入れをしましょう。

なお、部品の汚れが落ちにくくなってきたらそろそろ寿命の合図。部品交換も検討してみてください。

 

リンナイ製のガスコンロの部品検索はこちらからどうぞ。

③ 魚焼きグリルの掃除


魚焼きグリルの掃除は必ず温度が下がっていることを確認してから行ってください。

最初にグリルの部品を全て出して洗い、次にグリル庫内の掃除をします。

菜箸に捨ててもいいやわらかい布を巻き、中性洗剤を含ませて中の汚れをこすり落とします。

固まった汚れがある場合は、キッチンペーパーに洗剤を含ませた物を湿布し、しばらくおいてから汚れごと拭き取ります。


最後に水拭きをし、乾拭きをしてしっかり乾燥させてから、同じくしっかり水気を取った部品を組み立て、庫内に戻します。


魚焼きグリルの詳しい掃除方法についてはこちらのコラムをご参照ください。

「魚焼きグリルの掃除をラクにするプロのお掃除術!」

④ 天板を拭く

天板は洗剤を使ってしっかり拭き上げましょう。


軽い汚れは中性洗剤でも落とせますが、頑固な油汚れには弱アルカリ性の洗剤を使います。

排気口まわりの汚れもこの機会にしっかり取り除きましょう。


※取扱説明書を確認し、コンロの天板素材にあった洗剤をお選びください。


天板がガラストッププレートやパールクリスタルの場合は、専用洗剤の「ガラストップクリーナー」を使うと、汚れ落ちが良い上にツヤも出て、掃除後に達成感を感じられます。

こびりついた汚れは、洗剤を含ませたキッチンペーパーで湿布をし、時間をおいてから拭き取ると落としやすいです。

ガラストップやパールクリスタルの天板のこびりつき汚れは「スクレーパーS」を使ってこそげ取るのもおすすめです。


マイクロファイバークロスで水拭きをし、乾拭きをしたら完了です。


※スクレーパーはリンナイ製のガラストップ、パールクリスタル天板にお使いいただけます。

天板のフチにたまった細かいゴミや調味料のこびりつきは、気になっていてもなかなか落としにくい汚れです。

大掃除のタイミングで落としておきましょう。


細身の掃除用ブラシ(今回は「大津式お掃除ブラシJ」)を濡らして汚れをかき出します。

水だけで落とせない場合は洗剤もあわせて使ってみてください。

洗剤を使った後は、水拭きと乾拭きで洗剤を拭き取ります。

⑤パネル部分の掃除

普段簡単に拭き掃除をしているパネルも、この機会にきれいにしましょう。

割りばし等にやわらかい布を巻き付けて湿らせ、すき間や溝の汚れを落とします。

マイクロファイバークロスに洗剤(今回は「天使の松」を希釈したもの)を付け、プレート全体を拭き上げます。


仕上げにかたく絞ったクロスで水拭きをし、乾拭きをします。

ところで、出荷時にコンロのパネルに貼られているフィルムがそのままになっているご家庭はありませんか?

これまで大津先生はそのようなキッチンを何度も見かけたそうですが、フィルムが貼られている状態ではフィルムのフチから汚れが入り込んでしまい、衛生面で不安があるそう。

そもそもはコンロを設置するまでの保護用のフィルムですので、設置された時点ではがして良い物です。

早めにはがして気持ちよく使われることをおすすめします。


掃除を大変にしないための毎日の小さなお掃除。


コンロはお手入れが後回しになればなるほど汚れが固まり、落としにくくなります。

大津先生は「コンロを使った日のうちに掃除をすれば、汚れがたまらず、後の掃除もラクになりますよ」と言います。


特に天板の油汚れは、コンロを使う度にこびりつきが強くなってしまうので、放置せず、洗剤や「洗剤がいらない!油汚れ専用ふきん」のようなアイテムで都度拭き取るのがおすすめ。


掃除がおっくうなグリル庫内も、冷めてから濡らしたキッチンペーパー等で拭く習慣にすれば、汚れも落ちやすく、ニオイもしにくくなります。

また、魚焼きグリルのお掃除をラクにする方法として、グリルで魚を焼く時に「ココットプレート」等のグリル用の調理アイテムを使って、魚の油や調味料で庫内が汚れるのを防ぐ方法もあります。


(※「ココットプレート」は、リンナイ製の対応ガスコンロでのみお使いいただけます。「対応ガスコンロ検索」でご使用可能かお確かめの上お買い求めください。

対応ガスコンロ検索はこちら


便利なアイテムも活用して、大掃除が大変になりすぎないよう、小まめなお掃除を習慣化できるといいですね。



ガスコンロの日常のお手入れについてはこちらのコラムもご参照ください。

「ガスコンロのお手入れ法。お掃除のプロが欠かさないワンポイントもチェック」