お風呂の鏡の「ウロコ汚れ」をピカピカに。プロに掃除方法を聞きました。

お風呂の鏡がくもって困っていませんか。

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出典:写真AC

お風呂の鏡に白い水滴の跡が残って困っている方、多いですよね。

洗剤を使っても落としにくいこの汚れ。正体は水アカで、「ウロコ汚れ」とも呼ばれています。


お掃除のプロ大津たまみ先生にお手入れ方法を伺ったところ、浴室の鏡は掃除のプロでも慎重になる場所なので自分で掃除をする時も少し注意が必要、とアドバイスをいただきました。

そもそも鏡はデリケートで、掃除方法を間違えるとピカピカになるどころか、傷ついたり、くもりが酷くなってしまうのだそう。

鏡を掃除する時は強い洗剤や道具を使ったり力を入れてゴシゴシするよりも、掃除の基本に戻って、汚れに合った掃除方法で根気よく掃除をする方が良いとのこと。


大津先生に鏡を傷つけずにできるお風呂の鏡の掃除方法と、掃除がラクになるコツを教わります。



鏡の白い汚れの原因は?

鏡の汚れの原因は2種類です。


①水道水に含まれているカルシウムやケイ素、マグネシウム等のミネラル成分。

鏡についた水滴のうち水分が蒸発し、ミネラル分だけが結晶化したものが、ウロコ状の水アカとして残ります。


②石けんカスと水道水に含まれるミネラルが反応したもの。

白いぶつぶつの汚れになって残ります。


この2つの汚れはなかなか見分けることができないのですが、それぞれ落とし方が異なるので①→②の順を意識して掃除をすれば汚れを取り除けるようになるそうです。


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出典:写真AC


鏡を掃除する時の注意点


※親水加工(くもりどめや防汚効果のためのコーティング加工)がされている鏡は、加工をはがさないよう、必ず取扱説明書を読み指示通りに掃除をしましょう。

※メラミンスポンジは絶対に使用しないでください。

メラミンスポンジは掃除する場所を研磨するスポンジなので、鏡に使うと鏡の表面を削ってしまい、傷だらけになってしまいます。

鏡に加工がされている場合は加工をはがして鏡自体も削ってしまいます。

メラミンスポンジで鏡を掃除しないでください。

ウロコ汚れの掃除方法

鏡についたウロコ状の汚れはアルカリ性の汚れなので、酸性の洗剤、今回は弱酸性のクエン酸水を使って取り除きます。

①最初にマイクロファイバークロスなどで鏡の水滴をしっかり拭き取ります。

②クエン酸水を吹きつけます。

クエン酸水は水、もしくはお湯100mlにクエン酸小さじ1/2をよく溶かしたものです。

これをスプレーボトルに入れて使います。

③吹きつけたクエン酸水の上にキッチンペーパーを乗せ、上からラップで覆い、30分ほど放置します。


※クエン酸は金属製の物をサビさせる可能性があるので、蛇口等金属の物に付着しないようにしてください。

④時間が経ったらラップとキッチンペーパーをはがします。

はがしたラップを丸めて鏡をこすると、こびりついていた汚れも一緒に落とすことができます。

⑤クエン酸水が鏡に残らないよう、シャワーでしっかりと洗い流します。

⑥マイクロファイバークロスで鏡の水滴を残らず拭き取って完了です。

白いぶつぶつの汚れの掃除方法

ぶつぶつの汚れは酸性の汚れなので、アルカリ性の洗剤、ここでは弱アルカリ性の重曹水を使います。

掃除方法は基本的にはウロコ汚れの落とし方と同じです。

最初に鏡の水滴をしっかり拭き取ってから、重曹水(水、もしくはお湯100mlに重曹小さじ1を溶かしたもの)をスプレーします。


上からキッチンペーパーを貼り、ラップで覆って30分ほど放置します。


ラップとキッチンペーパーをはがし、丸めたラップで鏡をこすってこびりついている汚れを落とします。

この時、まだ汚れが気になるようであれば研磨剤を使います。

大津先生は業務用の酸性の研磨剤を使っていますが、手に入りにくい場合は中性の研磨剤でも良いそうです。

使う際は研磨剤の説明書きをよく読み、指示に従って鏡を傷付けないように作業しましょう。


作業後はしっかりと洗剤を洗い流し、マイクロファイバークロスで水滴を残さず拭き取ることをお忘れなく。

鏡にウロコ汚れを作らないコツ。


最後に、大津先生おススメの鏡掃除を大変にしないコツ、鏡に汚れが残らない方法をご紹介します。

お風呂上りに鏡についた汚れをシャワーで洗い流したら、スクイージーを使って水滴を落としたり、マイクロファイバークロス等の吸水性の高いクロスで水滴を拭いて、鏡に水滴を残さないようにする。

これだけです。


ただし、バスタオル等は鏡に細かい繊維クズや汚れが残ってしまうため不向きです。マイクロファイバークロスが理想的です。


鏡の汚れの原因は鏡に残った水滴や石けんカス等です。

お風呂を出る時に鏡にこれらを残さないようにすれば、その跡も残らず、汚れも抑えられます。


「掃除をするのと、お風呂上がりに水滴を拭き取ること、ご自分にとってどちらが手間か考えてみませんか?」と大津先生。

 

また、鏡は消耗品です。裏がはがれていたら取り替えを検討するタイミングとのこと。

ご自分に合った方法でクリアな鏡にし、気持ちよいお風呂タイムにしてくださいね。