捨てる予定の物を使って排水口掃除をラクに。
出典:写真AC
キッチンのシンクやお風呂場、洗面所の排水口掃除。
汚れがひどくならないうちに、こまめにしておくのが一番とわかっていても、つい後回しになりがちです。
過去に大変な思いをして掃除をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
排水口まわりの掃除は心理的にもハードルが高くなりがち。
今回ご紹介するのは、その排水口掃除を簡単にした掃除のプロ大﨑聖子(おおさき・さとこ)先生のお掃除のアイディアです。
捨てる予定の物を再利用する“廃物利用(はいぶつりよう)”で、無理なくラクにできる掃除方法を考えて実践しています。
“もったいない”で見つけたラクな掃除術。
大﨑先生は子育てと家事に追われていたワーキングママ時代、掃除、特に排水口の掃除が後回しになって毎回大変な思いをしていたそうです。
ストレスなく、簡単に、時短でできる掃除方法を考えた時に、①掃除道具を管理に手間がかからない物にすること、②掃除の手数を減らすこと、のふたつが自分にとっての重要ポイントだと気付きました。
そこで手に取ったのは、家にあった、役割を終えて捨てられるのを待つ “廃物”たち。
もともと「まだ使えそうなのに捨てるのはもったいない」「掃除のために新しいティッシュを使うのに抵抗がある」と感じていたそうで、捨てる予定の物を使うのであれば、掃除も悔いなくできるのではとひらめいたそうです。
現在ではもったいないという罪悪感はなくなった上に、掃除も簡単で楽しくできるようになったそうです。
お掃除で活躍する廃物のラインナップ。
大﨑先生が掃除道具としてストックしている“廃物”をご紹介します。
どれも捨てる前にもうひと働きしてくれる働き者たちです。
- 使用済みの歯ブラシ
- ホテルで数回だけ使った歯ブラシと歯磨き粉
- クリーニング後の衣類にかけられていたビニールカバーやビニール袋
- スーパーのポリ袋
- 不要になった食器用スポンジ
などなどです。
ビニールカバーやポリ袋は数回使っただけの清潔なチャック付きポリ袋に入れ、歯ブラシ類はカットしたペットボトルに、スポンジは使いやすいようにサイコロ状にカットして、掃除用としてまとめてあります。
愛用するのはクリーニングのビニールカバー
廃物の中でも大﨑先生が重宝しているのが、クリーニング後の衣類にかけられているビニールカバーです。
クリーニングを利用する機会が多いものの、かけられたビニールカバーを外してすぐに捨てるのがもったいないと感じていました。
掃除にラップやティッシュを使う考えを知って、ビニールカバーも同じように使えないかと考えたそうです。
クリーニングのビニールカバーはやわらかいので、クシュッとまとめて持って、ザクザクとティッシュペーパーサイズを目安にカットしていきます。
水まわりの掃除に使うことが多いのでキッチンと洗面所にストックしています。
大﨑先生はこのほかにも活用できる廃物はたくさんあると考えます。
商品の外装フィルム、野菜の袋、お米の袋、ダイレクトメールのビニール袋、新聞の雨よけでかけられるビニール…。
捨てることに少し抵抗感がある物を、掃除道具として見直してみるのはいかがでしょうか。
排水口のラクする掃除方法。
掃除をしやすい環境を作っておく。
大﨑先生が排水口掃除の手間を減らすためにしているのが、排水口のフタを常に外しておくこと。
上:キッチンのシンク 下:浴室の洗い場
排水口の掃除にはフタ、ゴミ受け、排水口の中と幾つかの工程がありますが、排水口のフタの掃除を考えた結果、フタそのものを外すことにしたそうです。
フタがあるとフタの表面だけ掃除してキレイになった気になりますが、汚れはその下にたまっています。
フタを外すと汚れが可視化されるため、嫌でも掃除へのやる気が芽生えます。
その結果、カビの発生も防げるようになります。
最初はこの状態に抵抗感があったものの、汚れが気になってすぐに掃除をするようになり、掃除の手間も時間もだいぶ減らせたそうです。
なお、排水口カバーを外して暮らすことの注意点としては、フタを紛失する恐れがあること、浴室の排水口カバーを外したくぼみに浴室用の椅子の足が落ちること、などがあるそうで、気を付けてくださいね、とのアドバイスでした。
手順① ゴミ受けなどのゴミを取る。
排水口のカバーを外したら、最初にゴミ受けのゴミを取り除きます。
クリーニングのビニールカバーをティッシュのように広げて、ゴミをつまんで取り除きます。
そのままゴミを包んでゴミ箱へ。
排水口のフタを外していることもあり、汚れに直接触れずに掃除ができます。
使用済みのポリ袋を使う時は、手にはめてビニール手袋代わりにしてゴミを取り、袋を返して縛ってゴミ箱へ。
どちらを使っても、気づいたときにサッと汚れを取れるので大きな負担になりません。
また、日々こまめに行うために汚れもたまりにくく、掃除への心理的ハードルも低くなっているそうです。
シンクと言えば、洗面台のシンクの排水栓も苦手に感じる掃除場所のひとつ。
髪の毛が絡んでそこに様々な汚れが付着していきますよね。
この汚れもビニールカバーで取り除きます。
そのままくるっと包み、直接触れずにビニールごとゴミ箱へ。
苦手意識も薄まります。
②ゴミ受けを洗う。
キッチンシンクのゴミ受けは、食器を洗った後、サイコロ状にカットした使い古しのスポンジでシンクと一緒に洗っています。
毎日洗う習慣にすると汚れもたまりにくく、短時間できれいにできているそう。
なお、このスポンジは何度か使ってボロボロになったら新しい物に替えます。
お風呂場の排水口のゴミ受けを洗うのは、実は入浴中です。
使用済みの歯ブラシを浴室の手に届きやすい所に置いておいて、浴槽につかりながら手を動かしてキレイにするのが大﨑先生の日課。
どちらもこまめに掃除をしているので、水やお湯だけで簡単にキレイになるそうです。
汚れがひどい時のお手入れ方法。
汚れがひどいなと感じた時に大﨑先生が実施している掃除方法もご紹介します。
まずはホテルから持ち帰ってきた、使い残しのアメニティの歯磨き粉。
少量を排水口まわりに置き、クリーニングのビニールカバーを丸めたもので軽くこすります。
排水口まわりのヌメリ汚れが落とせる上に、香料でニオイもリセットできて1石2鳥です。
排水口の中や排水管のヌメリやニオイが気になる時は、重曹とクエン酸を使ったナチュラルな掃除をします。
カップ1くらいの重曹と、40℃くらいのお湯カップ1にクエン酸カップ1/2を溶かしたクエン酸水を用意。
重曹を排水口に振り入れ、クエン酸水を上から数回に分けて注ぎます。
重曹とクエン酸が反応して泡が発生するので、この力で汚れを浮かせます。
30分ほどそのままにしてから水を流します。
クエン酸の代わりに賞味期限が切れた酢やレモン汁を使うこともあるそうで、ここでも廃物利用です。
日々掃除をしている大﨑先生のお宅ではあまりないことですが、さらに汚れがひどい時にする、しっかりとしたお手入れ方法でも廃物が活躍します。
ゴミ受けや排水栓の汚れがひどい時は、つけおきをします。
2重に重ねたポリ袋に入れ、酸素系漂白剤を表示に従って入れ、しばらく置いてから洗剤を洗い流します。
浴室の落としにくい汚れやゴムパッキンにカビが生えてしまった場合などは「湿布法」を行います。
気になる汚れに塩素系漂白剤を吹き付けたら、上にキッチンペーパーを乗せ、クリーニングのビニールカバーをかぶせて密着させます。
汚れやカビに漂白剤がしっかり浸透するように15~30分ほど置いてから、ブラシ等でこすり落とし、流水でよく流します。
※塩素系漂白剤を使用する際は換気をし、目や皮膚に付着しないようにしてください
※塩素系漂白剤と酸性の洗剤や酢やレモン汁などと混ざると危険なので、注意してください
※洗剤の注意事項をよく読み、正しくお使いください
苦手な掃除をラクにするコツはタイミング。
日頃から掃除を簡単にしたい大﨑先生が意識しているもうひとつのことが、掃除をするタイミングです。
特に気が重くなりがちな排水口掃除では、日常生活のついでに掃除をすることと、そのタイミングを決めておくことがポイントになるそうです。
- 食器を洗い終わった後に排水口のゴミを取ってスポンジで洗う
- お風呂から上がる前に排水口を洗う
- ゴミをまとめるついでにゴミ受けのゴミをまとめる
このように、日常の動作とセットにすることで、「掃除をするぞ!」と身構えなくても自然に手が動くようになったそうです。
ピカピカの大﨑家のお風呂
自分がラクな方法で習慣にすればキレイを保てます。
気が重くなりがちな排水口掃除ですが、大﨑先生のように、廃物を使って掃除道具にかける手間を省いたり、排水口のフタを外して掃除がしやすいようにしたり、気づいたときに掃除ができる仕組みを考えたり。
自分が無理なく続けられる仕組みを作ることが、掃除をラクにする近道だそうです。
「汚れがたまる前のついで掃除を習慣にすれば、特別な掃除で強い洗剤を使ったり、時間を取って掃除する必要もあまりなくなります。」と大﨑先生。
自分が苦手に思うこと、面倒に思うことを考えるところから始めてみませんか。