掃除のプロがトイレットペーパーの芯を使う本当の理由。

出典:写真AC
もっとラクに、時短で、家の中をきれいにしたい。
そんな時に参考にしたいのは掃除のプロたちの掃除術です。
掃除のプロはプロならではの知識と発想力で、家にある物を活用し、時短や汚れ落ちをよくするための掃除方法を編み出してきました。
トイレットペーパーやラップ、キッチンペーパー等の芯を使った掃除もそんな方法のひとつ。
掃除のプロはこれらの芯を常時ストックし、手を加えて、日々の掃除のためにフル活用しているそうです。
芯を掃除に使うアイディアはよく耳にしますが、実際に掃除のプロの手にかかると、想像を超えて掃除の効率が上がることがわかりました。
今回は掃除のプロ中川智子先生が日頃実践している、掃除がラクに、時短でできるワザをご紹介します。
①トイレットペーパーの芯で玄関掃除の手間を省く。
中川先生がトイレットペーパーの芯を一番使うのは、玄関掃除です。
一般的に玄関を掃除する際は、ドアを開け放ち、屋外に向かってほうきで掃き出したり、ちり取りでゴミを集めたりするかと思います。
しかし「ちょっと考えてみてください」と中川先生は言います。
玄関の扉を開けっぱなしにすると、外から風が入ってきます。
その風で床に落ちていたゴミやホコリが玄関ホール全体に舞い上がり、ホール内が白く汚れることも。
時には風と一緒に外のゴミやチリ等も侵入してきます。
たとえ扉を閉めて掃除をしていても、ほうきを使えばホコリが舞い上がります。
これでは家の顔である玄関全体に汚れをまき散らしているようなもの。
掃除をしてもキリがないと思いませんか。

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そこで、トイレットペーパーの芯の出番です。
玄関掃除での使い方

トイレットペーパーの芯は、片側の3分の1ほどを斜めにカットします。
角度を付けることで、スミの汚れまでしっかり吸い取ることが可能になります。

取り付け方にもひと工夫。
掃除機の伸縮するパイプの部分を外し、トイレットペーパーの芯のカットしていない方を差し込みます。
ここを幅広のマスキングテープ(もしくは養生テープ)で留めます。
このテープのひと手間で芯が固定され、掃除がしやすくなります。

掃除をする際は、玄関ホールに掃除機をかけ、その場で掃除機に芯を装着し、たたきに降りて掃除機をかけます。
中川家のたたきはタイル張りなので、目地の凹凸部分を中心に掃除機をかけていきます。
ホコリを舞い上げずにしっかり吸引できます。
狭い場所や隙間の掃除には、芯の先端を潰して細くしたりもするそうです。
掃除が終わったらテープをはがし、芯はゴミ箱へ。
掃除機のノズルを汚したり傷付けることを避けながら、掃除を終えられます。
玄関の扉を開けないので、外からのゴミも入らず、室内のホコリも舞いあげず、ほうきやちり取りは使わずに掃除機のみで、時短で効率良く玄関掃除が完了しました。
中川家では掃除用の芯を、あらかじめカットした状態で玄関の靴箱近くに置いています。
トイレットペーパーを使い終わったら芯を持って玄関に向かって移動。
玄関への動線の途中にある文房具置き場で斜めにカットし、玄関でストックしています。

この使い方は玄関掃除以外にも、窓のサッシレールを始め、掃除機のヘッドでは届きにくい場所の掃除に使えます。
ご家庭内の掃除しにくかった場所に、ぜひ応用してみてください。
②ラップの芯で浴室の換気扇掃除をラクに安全に。
玄関掃除の応用にもなりますが、手が届きにくい場所のホコリ掃除にも使えます。
例えば浴室の換気扇。
定期的にきれいにした方が良いのはわかっていますが、天井近くにあるためフィルターの取り外しも大変ですし、時には危険を感じることもあります。
そこで中川先生は、フィルターを付けたままできる掃除方法を考えました。

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換気扇掃除での使い方

使い終わったラップの芯やキッチンペーパーの芯のまわりに、厚紙を漏斗状になるように巻きます。
マスキングテープ等で止めて固定し、掃除機の先に取り付けます。

これを換気扇の下に持っていきます。
ハケでホコリを払い、漏斗で受け止めながら、掃除機で吸引していきます。
フィルターを外さずに、自分にホコリが付いたり、浴室内にホコリが舞ったりするのも防ぎながら、ラクに換気扇のホコリ取りができます。
フィルターを外そうとして体に負担がかかるのも避けられます。
中川先生の願いは「換気扇をラクにきれいにして、きれいなお風呂でゆったりしましょう」なのです。
捨てる前に、いろいろ試して使ってみませんか。
いかがでしょうか。
トイレットペーパーが使い終わるのが楽しみになったのではないでしょうか。
中川先生のお宅ではあまりの使い勝手の良さに積極的に使いすぎてしまい、芯の方が足りなくなることもあるそうですよ(笑)。
トイレットペーパーの芯等を使う廃物利用は、捨てる予定の物の再利用なので、汚れてもすぐに新しい物に替えられます。
もったいない、という心理的負担も少なく、気軽に使えるのも利点ですね。
もちろん経済的な負担も少ないです。
ご自宅にはどんな物があり、どう使えるのかを観察し、気軽に使ったり、試作や実験ができるのもの良いところです。
ぜひ参考にして、ご自宅の掃除機、掃除がしにくい場所、汚れやすい場所の掃除に応用してみてくださいね。

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