リビングはいつもキレイにしておきたい。掃除のプロの時短で簡単な掃除方法を教えます。

くつろぎのリビングを簡単に作る掃除方法。

Image without a name

出典:写真AC部

心地よくくつろげるリビングにしておきたいけど、しっかり掃除をするのは大変。

そんなリビングの掃除について、「暮らしの中で、わざわざ“お掃除の時間”を作っていませんか?」と問いかけるのは、掃除のプロの中川智子(なかがわ ともこ)先生。


中川先生のリビング掃除は、毎日の生活の中で何かをした“ついで”、汚れやホコリを見つけた“ついで”にするもの。

家事や行動の中に組み込まれ、習慣化されています。

掃除は毎日行いますが、毎日行うからこそ汚れが少なく、掃除自体が簡単であっという間に終わります。

あえてまとまった掃除の時間を作らず、サッと掃除をして時間を節約。ラクにキレイをキープしているそうです。


面倒なことは省き、「掃除をしなくちゃ」という重い気持ちからも解放される、プロの掃除方法をご紹介します。

リビング掃除のポイントはホコリの掃除。

Image without a name

出典:写真AC

リビングの主な汚れはホコリ。

リビングにはカーテンやソファなどの布製品が多く、人も集まるので、ホコリが常にあります。

ホコリは人が動いている間は宙に舞い、空気が動かなくなると床やカーテン、家具、家電等の上に降り積もります。

中川先生は、このホコリを適宜取り除いていれば、リビングが気持ち良いキレイな空間になると言います。

そして、そのホコリ掃除のベストタイミングは、朝一番。家族が起きて、集まってくる前です。

「朝一番に掃除なんて無理」と思われるかもしれませんが、ご自分の行動を見直してみてください。

例えば、カーテンや窓を開ける前の数分。

キッチンへの移動途中。

朝の歯磨きの最中(この時ほとんどの方は空いた片手が腰か洗面台にあるはずです)。

 

朝の習慣のどこかに、少し余裕があったり、手が空いている時間はありませんか。

そこにお掃除をプラス。

空いている手にハンディモップを持って、ササっとなでてホコリを取っていく。

これが中川先生流のリビング掃除です。

先生は毎朝歯磨きとリビングのホコリ掃除を同時に行って、10分以内でリビング掃除を完了しているそうです。


Image without a name

出典:写真AC

朝一番のホコリ掃除のポイント。

 中川先生は朝リビングに入ると、柄が伸縮するタイプのハンディモップを手に取り、掃除の基本「上から下へ」に従って、高い位置にある物からホコリ掃除を始めます。


①窓を開ける前にカーテンやブラインドの上を掃除


朝はまずカーテンと窓を開けて新鮮な空気を入れたいところですが、カーテンを動かすとカーテンに付着したホコリが舞い、空気が動いて床や物の上のホコリも動き、外気が入ると盛大に室内を舞い始めます。

自分にもホコリが付着したり吸い込んだりします。

そこで、カーテンを開ける前に、ハンディモップでカーテンレールやレールボックス、カーテンを軽くなぞって、たまったホコリを取り除きます。

 

カーテンレールのホコリはカーテンにも付着します。

カーテンは頻繁に洗濯するものではないので、カーテンにホコリを付けないためにも、カーテンレールのホコリを取るのが大切です。

ロールスクリーンやブラインドを使っている場所も、同じように上に積もったホコリを取り除きます。


②家具の上に移動して掃除

せっかくハンディモップを持ったので、そのまま他の場所のホコリも取ります。

テレビやテレビ台、ソファの上等、リビングの家具全体をモップでなぞっていきます。

最後にフローリングワイパーに持ち替えて、床の上のホコリを掃除したら完了です。

この間10分未満。


この後ようやくカーテンと窓を開けて外気を取り入れます。


③窓を開けたついでにサッシレール掃除

週に一度、この一連のリビング掃除に加えて、部屋全体の掃除機かけとウェットシートで拭き掃除をする日を決めてあります。


この日は、窓を開けた時にサッシレールにたまったホコリや細かなゴミを刷毛(ハケ)で集め、掃除機をかける時に一緒に取り除いています。



ホコリ以外の汚れは見つけた時にサッと。

Image without a name

中川先生のご自宅リビング

リビングにはホコリ以外にも細かなゴミがたまる場所がありますが、それらは気になった時にサッと取り除いています。


例えば、ソファの縫い目にたまる汚れは愛用中の「大津式お掃除ブラシJ」でかき出します。


テーブルについた手アカ汚れは、除菌も兼ねてアルコールスプレーで拭き取ります。


また、食事中のテーブルにはテーブルクロスやマットを使用し、テーブルを汚さない工夫もしています。

掃除道具はいつでも手が届く場所に。

この掃除スタイルを実現するのに欠かせないのが、「掃除道具を掃除場所の近くに置く」ということ。

掃除道具は遠くにあるとつい「後で…」「また今度…」になり、掃除ができず汚れがたまっていきます。

これを、掃除する場所に掃除道具を置くことで防ぎます。

来客のあるリビングでは、特に掃除道具をうまく隠しながら配置するのがポイントです。


ハンディモップはテレビの裏に。


使う機会の多いハンディモップは、テレビの裏に隠して収納してあります。

フックを付けたり、ネットラックのボックスを取り付けてそこにお菓子の空き筒を立てたりして、収納場所にします。

 

テレビやテレビ台は静電気でホコリが付きがちなので、朝のホコリ掃除以外でも気になった時にサッと取り除けるよう、テレビの裏に常備しています。

 

ハンディモップは、空き筒に差し込むことで付着した大きなホコリを中に落とせる仕組みです。

筒の元の模様が隠れるようにデコレーションするのも、すっきり見せるポイントです。

ちなみに、床掃除用のフロアーモップは冷蔵庫横の隙間を活用して立て掛けてあります。


刷毛(ハケ)はひと工夫してゴミ箱の中に。

多くのお掃除のプロが愛用する“刷毛(ハケ)”。

中川先生も、窓のサッシやレール掃除、細かい場所のホコリ取りに使っています。

この刷毛もリビング内に常備。

ゴミ箱の中に立てて入れ、上からゴミ袋をかぶせています。

必要な時は袋を外せばすぐに取り出して掃除ができます。

もちろん、外からは見えないのでリビングはすっきりしています。

そして、刷毛そのものにも工夫が。

 

チャック付きのビニール袋を被せ、刷毛についたホコリが落ちたり、他の物に付かないようにしています。

底は切り開いてあるので、使う時はビニール部分を押し上げ、使った後は下げて収納します。


掃除道具のストックは収納付きの椅子の中に。

このほか、リビングで使うドライシートやハンディモップの替え、ストック、そのほかの掃除道具は収納もできる椅子の中にまとめてあります。

使う場所にストックがあるので、道具の汚れが気になった時にすぐに交換が可能です。


掃除道具が様々な場所に隠してあると、便利な上にお掃除も宝探しのように楽しくなりそうですよね。

ついでの掃除で、暮らしに余裕をプラス。

中川先生は、日々の行動のついでに掃除をするという方法にしてから、汚れがたまりにくくなり、汚れに気付きやすく、見つけるとすぐに掃除をするようになったそうです。

 

今では定期的にまとまった時間を作って掃除機をかけることや、年末に大掛かりな大掃除をすることもほとんどなくなりました。


Image without a name

出典:写真AC

残念ながら、ホコリは日々の暮らしから完全になくすことはできません。

たまってしまうと掃除が面倒ですが、その性質に合った掃除方法を知れば、簡単に除去できます。

掃除道具をすぐ手に取れる場所に置いておき、見つけた時に即キャッチ。

少しの手間と時間で、キレイをキープできるようになり、気持ちに余裕も生まれます。

 

気持ちよいリビングで過ごすために、ぜひ参考にしてみてください