掃除のプロが教える、窓掃除をラクに終わらせるコツ。

掃除の前に、まずは汚れを見極めましょう。

掃除の前に、まずは汚れを見極めましょう。

出典:写真AC

窓掃除は面積が大きいので、時間もかかるし、重労働でとにかく大変。

そんなイメージがありますが、まとまった時間がなくてもラクにきれいにする方法があります。

今回はそれをお掃除のプロ大津たまみ先生に教わります。

 

ポイントは汚れを見極めて、汚れに合った掃除をすること。


掃除のプロは限られた時間内に家の中をきれいにする必要があるため、汚れを見極め、汚れに合わせて効率的に掃除をするというワザを持っています。

窓掃除に関しては、あまり汚れていない時、ホコリ程度の軽い汚れがついている時、皮脂汚れがついている時等、汚れに応じて掃除方法を使い分けているそう。


プロの掃除方法を参考に、窓をいつもピカピカにしておきませんか。

窓の汚れが付きやすい場所をチェック。


大津先生曰く、窓に付く汚れは大きく3か所に分けられるそう。

窓の汚れが付きやすい場所をチェック。

出典:写真AC

(1)鍵のまわり

鍵の開閉時に手で触れるため、皮脂等で一番汚れやすい場所です。


(2)下半分

特に小さなお子さんがいる家庭では、ペタペタと触ったりくっついたりすることが多く、お子さんの手が届く範囲に皮脂汚れ等が付着しがちです。


(3)上半分

ホコリや調理中に気化した油汚れなどが付着しています。


窓掃除を早くラクに終わらせるには、窓全体を一律に丁寧に掃除するのではなく、汚れている場所や上記のような汚れやすい場所を先に掃除してから全体を掃除するのがコツです。

掃除の順番を守って、道具を賢く使うのがプロ流。


窓掃除では掃除の順番を守ることと道具の使い方も重要です。


順番としては、先にサッシにたまったホコリ汚れを取り除いてから窓ガラスを拭くと、掃除が大変になりません。

また、専用の掃除道具を使うことで短時間で美しい窓に仕上がります。


掃除のプロが窓掃除で使う道具がこちら。

写真の右側にあるのは、サッシ掃除のためのブラシです。

「大津式お掃除ブラシJ」、歯ブラシの柄を曲げた「への字ブラシ」、サッシ専用の「サッシブラシ」(2点)です。


この中で大津先生が愛用しているのはシルバーのサッシブラシ。

ブラシの毛が固く、斜めにカットされていて、軽い力でもこびりついた汚れを取り除くことができるのだそう。


サッシブラシのほかに、スクイージー、マイクロファイバークロスも欠かせない道具です。

洗剤は、大津先生を始め多くの掃除のプロは中性洗剤を使用します。

窓用洗剤の多くはアルカリ性なのですが、大津先生によると、アルカリ性洗剤は窓に残ると成分が変化し「洗剤焼け」と呼ばれる状態になってしまいます。

洗剤焼けは一度起きてしまうととても落としにくいため、洗剤焼けをおこさないために中性洗剤を使うのだとか。


窓の汚れの原因を考えると、外側は雨あとや泥ハネ、ホコリなどで、内側はホコリや皮脂などの油汚れが主です。

ガラスを水で濡らし、スクイージーを使い、マイクロファイバークロスで拭き上げれば落とせる汚ればかり。

多少頑固な汚れでも、中性洗剤で十分落とせるのだそうです。


この洗剤に頼り過ぎないという点も真似してみましょう。

掃除のプロの窓掃除。

 


事前準備

窓掃除の前に、近くにある物を移動させ、カーテンやブラインドは取り外すか束ねておきましょう。

余裕があれば同時にカーテンを洗濯すると、掃除後の窓にカーテンの汚れが付きにくくなるのでおすすめです。

汚れが軽い場合の掃除方法

 

窓があまり汚れていない場合や普段の掃除では、3枚のマイクロファイバークロス使いできれいになります。

最初に目立つ汚れを落とします。

手アカ等の目立つ汚れは、1枚目のマイクロファイバークロスをお湯で濡らし、20倍に希釈した掃除用の中性洗剤を付け、汚れを拭き取ります。

次に、2枚目のマイクロファイバークロスを同じくお湯で濡らし、窓全体を水拭きします。


仕上げに、 3枚目のマイクロファイバークロスで乾拭きをし、窓に残っている水分を拭き取ります。

ポイントはマイクロファイバークロスです。

マイクロファイバークロスの特徴として、細かな汚れや軽い汚れなら洗剤を使わなくても拭き取れること、吸水性が抜群で水滴を残さずに拭き上げられることがあります。

窓の汚れの程度が軽ければ、マイクロファイバークロスだけで手早くきれいにできるのです。


窓掃除で一番大事なのは最後の乾拭きです、と大津先生は言います。

乾いたマイクロファイバークロスで拭き上げれば、それだけでピカピカの気持ちよい窓ガラスになるのだそうです。

ホコリや汚れが目立つ場合の掃除方法

窓の表面にホコリやその他の汚れが付着して目立つ時は、最初にその汚れを落とします。


ホコリはハケで払いながら掃除機で吸い取ります。

最初から水拭きをしてしまうとホコリが泥になって掃除が大変になったり、窓ガラスを傷つける恐れもあるので注意しましょう。

ハケで落とせない汚れや皮脂などの油汚れは、その部分にだけ洗剤を使います。


バケツにお湯と中性洗剤を入れ(希釈の目安は20倍くらい)、やわらかい布にしみこませて汚れている部分を拭きます。

汚れが激しい時は、スポンジやブラシを使います。

次に、スクイージーを使って窓全体の汚れを落とします。


水をたっぷり含ませた布で窓ガラスを水拭きし、水滴が充分についている状態で、スクイージーを上から下へ動かして水気を切っていきます。

もう一方の手に乾いた布を持ち、スクイージーで落とした水滴を拭き取ります。

スクイージーはゴム部分を窓にしっかり密着させて滑らせることで、水滴と軽い汚れを一緒に取り除けます。

今回のように洗剤を使った時も、水滴と一緒にスクイージーで除去できます。

 

仕上げに、乾いたマイクロファイバークロスで窓全体を拭き上げて完了です。

サッシ部分の掃除方法。


サッシの掃除は窓ガラスの前に終わらせておきましょう。

掃除がしにくく汚れが残りやすい場所ですが、サッシブラシ等専用の掃除道具を使うと効率的に掃除ができます。

最初に、サッシに付着しているホコリ等の乾いた汚れをハケでかき出し、掃除機で吸い取ります。

この時外に掃きだしてしまうと、ホコリが舞って室内に戻ってきてしまうので、掃除機を使う方が良いそうです。

汚れがこびりついている場所があれば、50℃くらいの湯を入れたペットボトルを用意しておき、汚れ部分にお湯を流して汚れをふやかした後、ブラシ(サッシブラシ、への字ブラシ、大津式お掃除ブラシJ等)でこすり落とします。

最後に、サッシに流した水を吸い取って完了です。

サッシの幅に合わせて切れ込みを入れたスポンジを使うと便利です。

ちょっとした掃除の習慣で、きれいな窓辺を。


プロの掃除方法を知ってみると、窓掃除が想像より大変ではないと思いませんでしたか。

汚れに気づいた時に、汚れに合った方法でちょこちょこっと掃除をするだけで、ずいぶん違うようです。


また、慣れてくるとスクイージーを使った窓掃除もなかなか楽しいものですし、マイクロファイバークロスで窓ガラスを拭いているうちに、窓の透明度がどんどん増してくるのも爽快です。


大変そうに見える掃除は、プロのコツを取り入れつつ、ちょっとした楽しみも見つけつつ、無理なくできるといいですね。