結露の掃除方法と予防策を掃除のプロに聞きました。

お手入れが面倒な結露の掃除方法と解決方法。

Image without a name

出典:写真AC

冬の朝、カーテンを開けると発生している、美しい結露。

掃除をするとなると面倒です。

結露が発生する時期になると、簡単に取り除く方法や、結露で発生してしまったカビの取り方、予防策を知りたいという声を聞きます。

見かけるのが朝の忙しい時間ということもあり、ラクに早くきれいにしたいですよね。

 

お掃除のプロ大津たまみ先生に聞くと、「結露は予防が一番です。結露が発生し、そのままカビになってしまったら掃除が大変です。結露を見つけたらなるべく早く水分を拭き取りましょう。何よりも、できるだけ発生させないようにしましょう」とのこと。

掃除方法と予防方法を教わりました。

結露とカビの関係。

そもそも結露は、暖房で温められ室内の空気に含まれていた水分が、窓ガラスや壁などの冷えた表面に触れて急速に冷やされることで、水蒸気から液体になったもの。

室内の湿度が高いほど空気中に含まれる水蒸気の量も増加し、結露も増えます。


壁や窓枠等の表面が結露で湿った状態が続くと、カビが発生しやすくなります。

カビは一定の温度で、水分と有機物(ホコリや皮脂等の汚れ)がある条件下で繁殖しやすくなりますが、窓の周辺はホコリがたまりやすいこともあり、カビの繁殖には好条件です。


カビは一度発生すると自然に増殖し続けます、と大津先生。

結露が発生しやすい場所は定期的にチェックし、水滴を見つけたらこまめに拭き取りましょう。

カビを見つけたら早めに除去し、可能であれば防カビ剤を使用してカビを未然に防ぎましょう。

Image without a name

出典:写真AC


結露が発生しやすい場所をチェック。

結露が発生しやすい場所は、家の北にある部屋の壁、押入れやクローゼットの中、玄関ドアの内側、洗濯物を部屋干ししている部屋等です。

 

特に洗濯物を部屋干しすると、洗濯物の水分が室内に広がり、想定以上に湿度が上がります。

部屋干し中は除湿機の使用や換気がおすすめです。


Image without a name

出典:写真AC

加湿器の利用は適切に。

Image without a name

出典:写真AC

大津先生がもう1点気にかけてほしいと思うのが、加湿器の使用。


加湿器を常時稼働させているご家庭では、室内の湿度がどんどん上がってしまい、結露がすぐに発生する環境ができあがっています。


結露予防という点では、加湿をし過ぎず、定期的な換気で室内の湿度を適切に保って、結露を発生しにくくするのが望ましいそうです。

窓の結露の掃除方法。

 

① 結露を拭き取る

結露の掃除方法として掃除のプロがすすめるのが、スクイージーの使用です。

スクイージーを窓ガラスに密着させ、上から下に動かして水滴を落とします。

もう一方の手に吸水性の良いタオルを用意しておき、スクイージーで落とした水滴やスクイージー本体に付いた水滴を拭き取り、水分が残らないようにします。


スクイージーのゴム部分がガラスに密着することで、窓に付いた水滴をきっちり除去できます。


スクイージー以外では、吸水性の高い掃除用クロスの使用もおすすめです。


一般的なタオル地の雑巾は布に凹凸があり、水気を取りきれずに窓に水分が残ってしまうため、吸水性の高い掃除用クロスの方が適しています。


カビの原因をしっかり拭き取り、掃除が大変にならないようにしましょう。


② 汚れを取る

手アカ等、水滴以外の汚れがあれば、落とします。


やわらかい布、もしくは研磨素材が付いていないスポンジに20倍程度に薄めた中性洗剤をスプレーし、こすり落とします。

結露で汚れが湿っているので、多少ガンコな汚れでも落としやすくなっているはずです。


洗剤が残らないように、水拭きをし、乾拭きをしておきましょう。




③ カビを除去する


結露によるカビは室内側のゴムパッキン部分によく発生します。見つけてしまったら、増殖する前に除去しましょう。

最初に、パッキンについているホコリやこまかいゴミ等の汚れを掃除用のブラシ(今回は「Jブラシ」)や歯ブラシ等でかき出します。

カビ取り剤(塩素系漂白剤)を湿布します。

キッチンペーパーをこより状にして漂白剤をしみ込ませ、パッキンの上に埋め込むようにして置きます。

湿布はパッキン部分にだけ行い、15分ほど放置します。

漂白剤がパッキンの外に垂れないよう十分に注意してください。

時間になったらキッチンペーパーをはがしつつ、パッキンに残った汚れを拭き取ります。

 

最後に捨ててもよい布で水拭きをして漂白剤をしっかり拭き取り、仕上げに乾拭きをします。

 

塩素系漂白剤を使用する際は、洗剤の注意書きを読んで守ってください。

換気を行い、ゴム手袋を使用してください。

結露対策は掃除よりもこまめな予防を。

 

冬中ほぼ毎日結露を拭き取ること、発生したカビの掃除を考えるとかなりの労力です。

やはり結露はできるだけ予防しておきたいですね。

 

予防方法としてまず簡単にできるのが、室内の湿度のコントロールです。

加湿器の使い方や換気など、ご家庭に合う方法を探してみてください。

 

掃除も有効です。

カビのエサとなるホコリや細かいゴミをできるだけ掃除で取り除き、カビが繁殖しにくい環境を作りましょう。

窓の内側に市販の結露防止シートを貼るのもおすすめです。

最近はおしゃれな柄のシートもありますので、お好みの物を探す楽しみもあります。

ただし、シートの貼り方によっては、端に水滴がついてしまってカビやすくなるケースがあるそうですので、カビのこまめなチェックはお忘れなく、と大津先生からのアドバイスです。


結露による汚れやカビがない、快適な冬が過ごせるように参考にしてみてください。


Image without a name

出典:写真AC