時短のためなら何でもする!掃除のプロの時短掃除7選!
自分の時間を作ってゆったりと暮らすために積極的に取り入れたい”時短掃除”。
今回は仕事に家事に育児にと、毎日フル回転のお掃除のプロ、杉千郷(すぎ ちさと)先生が実践している掃除の時短方法、「掃除のプロの時短掃除7選」をご紹介します。
杉先生は“時短”を次のように考えています。
「時短と聞くと15分、30分といった大きなまとまった時間の節約を考えがちですが、実際は10分の家事を8分に、3ステップの作業を2ステップにという小さな短縮です。でもこの小さな積み重ねがまとまった時間を生み出し、心のゆとりや豊かさに繋がっていくんです。」
小さな時短を積み重ねて作る、時間と心の余裕。
プロが実践している方法だからこそ参考になります。
最後に自分だけの時短掃除の作り方も紹介していますので、併せてご参照ください。
①お風呂場のカビ予防に風呂上がりのシャワー5周。
お風呂場のカビは生えてしまうと除去が大変。
でも毎日しっかり掃除をするのも大変。
お風呂場のカビは繁殖させないこと、予防が何より大切です。
そこで杉先生は、お風呂を上がる時に浴室全体にお湯のシャワーを5周、水のシャワーで5周のかけ流しを行っています。
時短ポイント
カビが生える条件は「栄養」「温度」「湿度」の3つ。
シャワーを使えば「栄養」と「温度」を減らせます。
カビの「栄養」は皮脂汚れ、シャンプーやトリートメントの石けんカス、ホコリ等。
特に立った時に腰から下にある壁や床、浴槽の側面に重点的にお湯をかけ、汚れを溶かしながら流します。
次に水のシャワーをかけて「温度」を下げます。
これでカビの発生確率がぐっと下がります。
換気扇で室内を乾燥させることも忘れずに。
②カビには“ジェル状”のカビ取り用洗剤。
生えてしまったカビを時短で除去するには「ジェル状のカビ取り用洗剤」を使います。
カビに吹きつけて時間を置き、カビが消えたら水で洗い流して完了。こすり洗いの手間も減ります。
時短ポイント
カビ取り用洗剤といえばスプレー状や泡状が主流で、カビに浸透させるためにキッチンペーパー等で一定時間湿布する必要がありました。
近年増えてきたジェル状のカビ取り用洗剤は垂れずに床や壁に留まるので、湿布の手間がかかりません。
刺激臭もあまり気にならない物が多いそう。
便利な掃除道具は積極的に取り入れていきましょう。
③エアコンのフィルター掃除は入浴時に流すだけ。
面倒なエアコンのフィルター掃除ですが、こまめに洗っていれば掃除はとっても簡単、と杉先生。
フィルターは入浴時に浴室で一緒に洗ってしまいます。
億劫さもだいぶ減ります。
洗う日にちを決め、エアコンからフィルターを抜き取り、お風呂場へGO!
ホコリのついている面の裏からシャワーを当てれば、ほとんどのホコリ汚れはこすらずに落とせます。
油汚れがついている場合は中性洗剤を吹きつけ、10分ほどおいて流します。
浴室内に立てかけて水分を落とし、残った水気をタオルで拭きとれば完了です。
エアコンフィルターは繊維が細く、力を加えると傷んだり破れてしまうので、これくらいの掃除が良いそうです。
※お手入れの際は必ずエアコンの取扱説明書を読んでから行ってください。
※フィルターにカビが付着している場合は、あらかじめカビ取り用洗剤を使って除去してください。
時短ポイント
フィルターがホコリで目詰まりしているとエアコンの効きが悪くなり、電気代にも影響します。
毎日エアコンを使う季節は2週間に1回を目安に、一緒にお風呂に行きましょう。
掃除機能付きのエアコンでもフィルター等のお手入れが必要な機種がありますので、取扱説明書で確認してみてください。
④排水口のヌメり予防にゴミ受けをチェンジ!
排水口のヌメヌメでどろどろのゴミ受けは最もイヤな掃除場所のひとつ。
でも見て見ぬふりをするとどんどん大変に。
杉先生は掃除がしやすいようにゴミ受けをステンレスや銅等の金属の物にチェンジ。
金属製に限らず、汚れがつきにくい素材のゴミ受けに換えればヌメりも減り、掃除はたまったゴミを捨ててブラシでこするだけに。
汚れが酷くなければ洗剤を使わなくてもお湯だけで十分きれいになり、時短です。
時短ポイント
プラスチック製のゴミ受けが多く市販されていますが、プラスチックは素材としてヌメりやすい傾向があります。
傷もつきやすく、傷に入った汚れは落としにくくなり、汚れの悪循環になりやすいです。
金属製は、金属イオンが発生すること、加工時に被膜が施されていること、ブラシで傷がつきにくいことから、汚れや臭いが付きにくく、お手入れが簡単になります。
⑤洗面台の髪の毛は水で流さずに床に。
洗面台も掃除が苦手な方が多い場所。
特に排水口周りの掃除をラクにするために、(洗面台に水滴がないことが大前提ですが)洗面台付近に落ちた髪の毛は手で払って床に落とし、床を掃除する時に掃除機で吸い取ります。
時短ポイント
洗面台に落ちた髪の毛はつい水で流してしまいがちですが、流れた髪の毛はゴミ受けや排水管にたまり、ヌメりの元になって更に掃除が大変になります。
お掃除の基本の“キ”に「乾いた汚れは乾いた状態で取り除く」があります。
髪の毛を床に落とすことは一見汚れを広げているようですが、乾いた髪の毛を乾いた状態のままで取り除けるので、掃除がラクで時短になるのです。
⑥拭き掃除はマイクロファイバークロスで。
毎日の拭き掃除にはタオル雑巾ではなくマイクロファイバークロスを使います。
タオル雑巾を使った拭き掃除では、洗剤を吹きつける→汚れを拭く→水拭きで洗剤を拭き取る→乾拭きという工程がありますが、マイクロファイバークロスを使えば、ほぼ水拭きだけで完了し、圧倒的に時短です。
掃除後に雑巾の細かい繊維が残ったり、使用後に乾きが悪くて雑巾の臭いが気になることも無くなったそうです。
時短ポイント
杉先生が愛用する“マイクロファイバークロス”とは、髪の毛の100分の1程の細さの糸で編まれた布で、洗剤を使わなくても水拭きで汚れをかき出して拭き取ることができます。
吸水性に優れ、水拭きの後の乾拭きも不要になります。掃除する場所も傷つけにくいです。
早く乾いて衛生的と、とにかく拭き掃除がラクちんになります。
家庭では水拭き用と乾拭き用で使い分けるのがおススメ。
水拭きには毛羽立ちがある物(写真のピンクの物)を使うと汚れが落ちやすく、乾拭きには繊維の目が詰まっている物(写真の青や黄色の物)を使うと、拭き跡が残りにくくきれいに仕上がります。
⑦メラミンスポンジでおうちの壁面掃除ツアーへ!
壁(壁紙)は、汚れたままにしておくと汚れを落としにくくなるので、早めに掃除をしたい場所です。
ただ、洗剤を使うと壁紙によってはシミになったり、残った洗剤の成分で後から変色、変質する恐れがあります。
そんな壁の汚れにはメラミンスポンジです。
握った時に水が落ちない程度に濡らしたメラミンスポンジを持って、定期的に「壁面お掃除ツアー」を催行。
洗剤を使わず、軽い力で壁の汚れを落とします。
時短ポイント
一般的に壁の汚れには、洗剤を塗布→水拭き→乾拭きという3ステップが必要ですが、メラミンスポンジなら少しの水分と手間だけで汚れが落とせます。
電灯のスイッチパネル、インターホン、扉のハンドルの手あか等もメラミンで落とせます。
※メラミンスポンジをコーティングが施してあるものや天然素材、鏡には使用しないでください。
※繊細な素材に使う場合は、事前に目立たない場所で試してからお使いください。
自分だけの時短掃除の方法を作るコツ。
取り入れてみたい時短掃除は見つかりましたか?
最後に、杉先生に”自分流の時短掃除の方法の作り方”を聞きました。
掃除方法を編み出すコツは「汚れの由来」を探ること。
何が原因でその汚れが生まれたのかを考えれば、落とし方がわかり、省略方法も考えやすくなります。
例えば、シンク掃除。
シンクは時間がある時にしっかり洗う人、毎回使用後に洗う人に分かれると思います。
杉先生はシンクに汚れが残っているのが嫌なので、食器を洗った後、同じスポンジでシンクまで洗ってしまいます。
きれいだったシンクが汚れた場合、その「汚れの由来」は食器や鍋等から移った食材や調味料、油等。食器についていた汚れと同じです。
なので、皿洗いの延長でシンクを洗ってしまおうという考えです。
汚れもついたばかりなので、スポンジでサッと洗うだけですぐに落ちます。
洗剤を洗い流し、クロスで拭き上げれば少ない労力でシンクはピカピカ。
一方、シンクの汚れが酷くなり、カビたりしてから掃除を行う場合、汚れが頑固になっているので特別な洗剤やスポンジ、力、時間を使った大規模な掃除になってしまいます。
杉先生が特に気になるのは衛生面。掃除の間隔が空くと使っていないシンク用スポンジが汚れやカビだらけになりがちです。
だから杉先生はすぐにスポンジで洗う方法を採用しています。
いかがでしょうか。
「汚れの原因」をたどっていくと、自分にとってよりスムーズでラクな掃除方法が見つけられると思います。
ぜひ、自分に合った時短方法を探して、ゆったりとした暮らしを楽しんでくださいね。