洗濯が苦手だったお掃除と片付けのプロ
掃除や片付けのプロにも苦手だった家事があります。
清掃マイスター認定講師や片づけ収納マイスター認定講師として活躍中の水上弘子先生は、実は洗濯が大の苦手でした。
もともと洗濯物は週に数回のまとめ洗い派だった水上先生。
でも、ためている洗濯物のニオイが気になりますし、汚れもひどくなっていきます。
一度に大量に洗うので汚れ落ちも悪く、色落ちや色移りをしたり、毛玉ができたり、型崩れしたりと、洗濯の効果や気持ちよさ、満足感を得られませんでした。
まとめ洗いなので下洗いや仕分けも面倒、たたんだりアイロンをかけたりも面倒と、どんどん苦手意識が強くなっていきます。
そんな水上先生が、洗濯や、洗濯後の服のケアにかける手間を減らすために実行した5つのことを紹介します。
1.ハンガーを多機能ハンガーに統一!
洗濯の中でも洗濯物をたたむのがストレスだった水上先生。
そこで、ハンガーをすべて多機能ハンガーに揃えました。
写真左が新調した多機能ハンガーです。
滑り止めがついているので、スカートをかけたりスカーフのような小物をかけたりすることもできます。
パンツ用のハンガー(写真右)も用意し、この2種類で服の管理をするようにしました。
洗い終わった洗濯物は多機能ハンガーにかけて干します。
乾いたらハンガーごとクローゼットへ。
物干し竿にハンガーが残らないので、見た目もスッキリして片付けもラクになりました。
ハンガーを統一したことでクローゼットの中も見やすくなり、服の管理やコーディネートもしやすくなって一石二鳥。
服をたたむことも大幅に減って、ストレスから解放されたそうです。
2.洗濯ネットを使う!
洗濯物の傷みやシワを解消するために水上先生が取り入れたのが洗濯ネット。
衣類用、シャツ用、パンツ・スカート用、タオル用、下着用と5種類を予備も含めて3枚ずつ計15枚ほど揃えました。
洗濯ネットを使うようになってからは、洗濯物が絡まないので干す時のストレスも減り、服の生地も傷みにくくなりました。
ネットに入れるのは少々手間ですが、その後の洗濯物にかかるダメージやアイロンがけなどの手間と比較すると、使った方が効率的だと判断したそうです。
最近のお気に入りは手提げ型の仕切り付きの洗濯ネット(写真左)です。
中が仕切られているので下着や小物類を分けて入れて洗濯ができます。
ファスナー付きなので出張先や旅行先でも重宝しているそう。
すぐに洗濯ができない時は、下洗いをしてこのネットに入れ、洗面所や浴室に吊るしておきます。
あまり視界に入れたくない汚れものを隠しておくのにも使っています。
3.下洗いをちゃんとする!
お気に入りの服を長く楽しむために面倒な下洗いもするようになりました。
洗面ボウルや浴室では洗いにくいので、下洗いの場所を洗面所と決め、専用の桶で洗っています。
億劫にならないよう、下洗い用のアイテムは洗面台の下にまとめて置いてあります。
おざなりになりがちな下洗いも、場所や方法を細かく決めることで取り掛かりやすくしています。
4.吊るす収納を徹底する!
水上先生のお宅では「吊るす収納」が主流です。
ハンガー、洗濯ネット、洗濯ばさみ等、洗濯に使うアイテムもすぐに使えるように吊るされています。
掃除がしやすい、管理がしやすい、というのが理由ですが、目に入らないと使わなくなるというご自身の性格も踏まえた上での収納方法です。
下洗いで使った桶等は浴室で吊るして乾燥させます。
吊るす場所にはルールがあり、目に入っても不快にならない柱や扉の影、壁の内側等に限っています。
5.洗濯グッズを一部屋にまとめる!
石川県にお住まいの水上先生。
北陸地方では日照時間が短くなるため、サンルームで洗濯物を干すことが多いそう。
そこで、自宅のリフォームをした際にサンルームを広くし、4畳の洗濯専用の部屋を作りました。
壁のあまり目立たないところに洗濯グッズをたくさん吊るせるようにしています。
洗濯機、物干し竿、除湿器、可動式のアイロン台とアイロン一式、サーキュレーター等を一部屋にまとめることで、一か所で洗濯にまつわる家事ができるようになりました。
以前は億劫だったアイロンがけも洗濯室でするようにしたところ、乾いた洗濯物がシワになる前にアイロンをかけ、ハンガーにかけてクローゼットにしまうという一連の流れが滞りなく行えるようになりました。
基本を守るのが一番の近道
「洗濯は洗えばいい、洗濯機が全部やってくれる」という状態だった水上先生が変わったのは、「洗濯の基礎」に関する正しい知識を得たから。
それらを実践することで洗濯の楽しさを知り、さらに学んで知識を深め、積極的に生活に取り入れてきました。
現在は自分のクセや性格を把握した上で、洗濯の手間をどう減らすか、気持ちよく服を着続けるために何をするかを、楽しみながら試行錯誤を繰り返しています。
基礎をしっかり守りつつ、疲れているときは手を抜いたり、何もしなかったりと、無理をしないのも大切だとか。
苦手な家事を克服したい方、ぜひ参考にしてみてください。