部屋干しの洗濯物は乾きにくい
部屋の中に干した洗濯物が乾かなくてやきもき。
乾いてもカラリとならずにどことなく湿っぽい。
洗濯の部屋干しに関してはモヤモヤがある方も多いと思います。
今回はそんな洗濯物の干し方について、基本と裏ワザをお掃除のプロ、杉 美佐子先生に教わります。
まずは洗濯物の干し方の基礎からチェック!
洗濯の干し方の3つのキホン
「洗濯物を早く乾かすには『温度』『湿度』『風通し』の3つの要素が大切です」と杉先生。
部屋干しでもこれを守って以下のような環境を作りましょう。
- 温度を高くする
- 湿度を下げる
- 風通しをよくする
特に風通しは大切なのに忘れられがちだそう。
エアコン、除湿器、扇風機などを効果的に使ってください。
洗濯物の干し方の基本
洗濯物は空気に触れる面が広いほど早く乾きます。
洗濯物は風通しをよくするためにアーチ状に干します。
洗濯物と洗濯物の間はなるべくあけ、風の通り道を作ります。
ジーンズ等厚手のパンツは裏返してポケット部分などにも風が当たるようにし、筒状にしてピンチハンガーに吊るします。
パーカーなどフードのあるものはフードの部分が重ならないようにします。
部屋干しの時のもうひと工夫
部屋干しの洗濯物は乾かすのにかかる時間をできる限り短縮するのがポイント。
ぬれた状態が長いほど、ニオイの原因となる細菌が増えてしまうからです。
通常より脱水を少し長めにすると乾く時間を短縮できます。
梅雨時なら、室内のできるだけ高い場所に洗濯物を干して扇風機で風を送り、下に除湿器を置くなどすると乾きやすくなります。
新聞紙をやわらかく丸めてから広げたものを洗濯物の下に置くと、空気中に拡散した水分が吸収されるそうです。
冬は空気が乾燥しているので、エアコンで室温を上げるだけで乾きやすくなります。ただし、風通りをよくする換気はしっかり行いましょう。
家事のプロがこだわる干し方の裏ワザ
これ以外にも杉先生は家事のプロとして、様々な裏ワザを使って早く気持ちよく洗濯物を乾かす工夫をしています。
洗濯物はしっかり振りさばく
「私がぜひお勧めしたいのは、干す時に洗濯物をしっかり振る、という動作です」と言う杉先生。
「洗濯物をしっかり振ることで、衣類についている水分が落ちて乾きやすくなります。脱水でできたシワも伸びますし、ニットも毛糸が伸びて形が整います。
形が整うので干しやすく、きれいに干せて乾いた後も畳みやすくなりますよ」とのこと。
特にシャツなどは振ることで前身ごろと後ろ身ごろをはがし、袖等のくっついている部分にも空気の通り道を作ることが大切だそうです。
「いきなりアイロンがけ」でシワをピッ!
杉先生は「ワイシャツなど、最終的にアイロンがけをする衣類は生乾きの状態でアイロンをかけてしまいましょう」と勧めます。
早く乾く上に、衣類の水分が大量のスチームになってピシッと仕上げられるそうです。これは一石二鳥ですね。
毎日のバスタオルを高級品仕上げに
ふわふわに仕上げたいタオル類は、干す前のひと運動が欠かせないそうです。
タオルを広げて両手で持ち、バッサバッサと大きく5回以上振ります。
絡み合っていた繊維がほぐれて立ち上がり、表面積も広がって、乾いた後にふわふわになります。
「しっかり振ることで引き締まった二の腕を作れるという副産物もあるんですよ♪」と嬉しそうな杉先生。
干す時は重ならないようにずらすと、乾くのが早くなり、ゴワゴワしないやわらかな仕上がりになります。
今すぐ乾かしたい!そんな時の超裏ワザ!
最後に、どうしてもすぐに乾かしたい洗濯物があるときに使える、とっておきの裏ワザをご紹介します。
ある程度耐熱性のある袋に洗濯物を入れ、口からドライヤーを入れて温風を送ります。
袋が簡易乾燥機になり、あっという間に乾きます。
お子さんの体操服が乾かない、という朝にお試しください。
基本と応用をうまく使って
お日様のもとで干されたほかほかの洗濯物は気持ち良いですが、現実としては部屋干しをせざるを得ないことが多いですよね。
「洗濯物のお悩みで、乾きにくいという声を聞くことがあります。
洗濯物をため込んでしまって、一度にたくさん洗濯をしていませんか?
匂いがついたりしわができて困る、という声もあります。
洗濯をした後放置していませんか?
すぐに干さないと匂いが移ったり、しわがよったりしてしまいます。
このようなお洗濯の基礎も、もう一度大切にしてみてくださいね」と杉先生。
他にも、備えつけの浴室乾燥機があればそれを使ったり、除菌力のある洗剤を選んだりして、気持ちよく洗濯をする工夫をしてみてください。