
毎日がもっと豊かに、うれしくなる

土鍋でごはん
お米本来のおいしさが際立つ
最高のごちそう
今年こそ、土鍋ごはんにチャレンジ
「土鍋でごはんを炊く」と聞くと、ハードルが高いイメージがありますが、それほど難しいものではありません。
ふっくらした食感に、香ばしいおこげ、そして噛みしめるほどに広がる香りと甘み。
お米本来のおいしさを味わえる土鍋ごはんの炊き方を、料理研究家の鬼丸美穂さんにお聞きしました。

土鍋ごはんの特徴は、
甘く、もちっとした食感
土鍋で炊くごはんがおいしい理由は、土鍋は熱を伝えにくい素材のため、鍋の中の温度上昇がゆるやかなこと。
ゆっくり温度が上がると、お米の甘みが引き出されます。さらに、保温性が高い土鍋は、火を消して蒸らしている間も温度が下がりにくく、じっくりと加熱されて水分が芯までしっかりと浸透します。
そのため、噛むほどに甘く、もっちり、ふっくらしたごはんに仕上がるのです。
「土鍋ごはんは、おいしいだけでなく、意外に短時間で炊きあがります。また、土鍋は炊き加減の調整をしやすいこともメリット。慣れてくれば、自分好みのご飯に炊き上げあることができます。」と、日本の食文化に詳しい鬼丸さん。
「一度土鍋ごはんで炊くと、そのおいしさが忘れられなくなるはず。ぜひ肩の力を抜いて、チャレンジしてください。」とのことなので、土鍋ごはんのコツを教えていただきました。

土鍋ごはんは、混ぜるときからもっちり感が手に伝わります。
まずは米と水を同量に。
好みの量を探す工程も楽しんで
まず、ボウルにお米を入れたら、水を加えて指を立てて軽く混ぜるように研ぎ、1回目の水はできるだけすぐに捨てます。
「最近のお米のぬかはほとんど残っていないので、軽く混ぜるくらいで十分。力を入れて研ぐと、お米が割れてしまうこともあるので、やさしく研いでください。」(鬼丸さん)
3〜4回繰り返したら、ザルで余分な水気を切って、土鍋にお米を入れます。水分量は、お米と同量の水で最初は炊くことを、鬼丸さんはすすめています。
「もっと柔らかいごはんが好きなら多めに、硬めのごはんが好きなら少なめに、と調整してください。お鍋はひとつひとつにクセがあるので、自分のお鍋に合った水分量を探す工程も楽しんでくださいね。」


お米は軽く指先で混ぜるように研ぎます。
沸騰の確認は、
ふたを開けても問題なし
土鍋を火にかけたら、沸騰するまで強火で加熱します。しかし、土鍋は中が見えないので、沸騰がわかりにくいことも。
そんなときは、「ふたを開けて沸騰していることを確認しても大丈夫。最初からふたをせずに強火で沸騰するまで加熱しても、問題ありません。」と鬼丸さん。
「ムラなく炊くために、沸騰したらふたを開けて、ざっと全体を混ぜることをおすすめします。その後にふたをして、弱火で8分ほど加熱。焦げた匂いがしてきたら、そこで火を止めてください。」(鬼丸さん)
火を止めたら、そのままふたを開けずに10分ほど蒸らした後、底からざっくりと混ぜます。
ふたを開けた瞬間、今までとはまったく違うお米の甘い香りにびっくりするはず。
お漬け物などごはんのお供があれば、もうそれだけで十分ごちそうになるほどのおいしさです。

ふたの穴から蒸気が勢い良く吹き出したら沸騰の合図。
わかりにくい場合は、ふたを開けたまま加熱してもOK。

沸騰したらざっと全体を木べらなどで混ぜます。
Recipe
土鍋ごはん(4人分)

材料
- 白米 2合
- 水 360ml(お米と同量)
手順
①ボウルで米を研ぐ。強く研ぐのではなく、指を立てて水の中でくるくると20回くらい手を回し、米を混ぜるようにして水を捨てる。3~4回繰り返す。
②研いだ米を30分以上(冬場は40分以上)浸水させる。土鍋に入れてから浸水させても良い。
③ザルで余分な水気を切った米を土鍋に入れ、浸水前の米と同量の水を入れる。
④強火にかけてふたをして5~6分、湯気が出るまで沸騰させる。
⑤沸騰したら、鍋底から全体を木べらや木しゃもじなどで軽く混ぜて、ふたをして弱火で8分ほど加熱して、火を止める。ふたをあけずにそのまま10分蒸らす。
⑥全体を切るようにさっくり混ぜて完成。
※前日に米を研いでおく場合は、水切りをした米を保存袋に入れて冷蔵庫に入れて保管すると良い。
※沸騰が分かりにくい場合は、ふたを開けて確認してもOK。または、ふたを開けたまま沸騰するまで強火にかける。

監修者プロフィール

料理家 / 鬼丸 美穂
鬼丸食堂主宰。世界各国の料理や、日本古来の食文化を現代版へアレンジしたレシピを提供。作ったほうも、食べたほうもお互いに「うれしさ」が増える、そんな幸せレシピを目指して活動中。
ライタープロフィール
植松 織江
ライター、プランナー。広告制作会社より独立し、株式会社ペンダコ代表。デジタル媒体を中心にコンテンツ企画、取材、編集、コピーライティングまで幅広く活動中。
2022.4.7

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