お掃除とお片付けで、環境にもお財布にも心地よい暮らしを。

出典:写真AC
省エネや節約を意識せざるを得ない今日この頃。仕方がないとはいえ、ちょっとストレスです。
そんな中「お掃除や片付けでも省エネや節約ってできるんですよ」と言う、お掃除と片づけのプロ大津たまみ先生。
家の中が気持ちよくなる上に節約につながるなんて、ちょっと嬉しいですよね。
今回は大津先生に、これまでのハウスクリーニングの経験から考える“掃除でできる省エネ、節約の方法”を5つ考えていただきました。
心地よい暮らしを実現しながらできる省エネ、節約の方法を取り入れてみませんか。
①家電製品のフィルターの汚れをチェック。
エアコンや空気清浄機等、家電製品のフィルターが詰まっていると機械内で空気がうまく循環せず、余計な電力を消費してしまいます。
例えば、エアコンのフィルターは掃除をすることで、冷房時で約4%、暖房時で約6%の消費電力の削減になるそう。
2週間に1度のお手入れが理想ですが、気付いた時にこまめに行ってみましょう。
(出典:みんなで節電アクション)

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エアコンのフィルターの掃除方法
フィルターを外し、掃除用ブラシ(「大津式お掃除ブラシJ」)で水洗いをします。
キッチンやリビングのエアコンのフィルターには調理中の油が付着しているので、食器用の中性洗剤で洗います。
よくすすいでから自然乾燥させ、元に戻します。
エアコンを使用しない季節はエアコン本体にカバーをかけておくと、ホコリ除けになり、フィルターの目詰まりも減るそうです。

②掃除機の使い方を見直す。
月に何度も使う掃除機は使い方次第で省エネ、節約に繋がります。
まず、稼働時間を減らすために、掃除機をかける前に室内の物を片付けておきましょう。

フローリングワイパーやほうき等で先にゴミを集めておけば、掃除機の使用回数や稼働時間そのものを減らせます。

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掃除機をかける強さも意識してみましょう。
常に「強」でかけていませんか。
畳やフローリングのホコリは「弱」で充分吸い取れます。
取り除きにくい汚れがある時だけ「強」にしましょう。
掃除機のお手入れ方法
本来の吸引力で使えるよう、掃除機のお手入れは定期的に行いましょう。

回転ブラシに絡まった厄介な髪の毛や糸等は竹串等で引き出し、ハサミで切ると取り除きやすくなります。

奥の汚れはブラシ(「Jブラシ」)等で取り除きます。

フィルターやダストカップの汚れもチェック。
カップにたまっているゴミを捨て、フィルターに付着した汚れをブラシでこすったりして落とします。
落ちない汚れは重曹水をスプレーしてブラシでこすり落とします。
水拭き、乾拭きをして完了です。

取り外しができるパーツはブラシを使って水洗いをしても良いでしょう。
しっかり乾かしてから元に戻します。
今回ご紹介したのは一般的なハンディタイプの掃除機のお手入れ方法です。
お手入れの際は必ずご自宅の掃除機の取扱説明書を読み、それに従ってください。
③ガスコンロのバーナーキャップをチェック。
バーナーキャップの汚れを放置すると目詰まりが生じ、不完全燃焼や点火不良の原因になります。
ガスの節約のためだけでなく、安全に使うためにも定期的に確認しましょう。
バーナーキャップの掃除方法

40℃前後のお湯に食器用洗剤を溶かし、バーナーキャップをつけおきします。


バーナーキャップはしっかり取り付けができていないと炎がふぞろいになり、不完全燃焼や一酸化炭素中毒の恐れがあります。
正しく取り付けられたことを確認してから使ってください。
④冷蔵庫の使い方をチェック。
家電製品の中でも消費電力が大きい冷蔵庫は、片付けを工夫すると消費電力を抑えられます。

まずは冷蔵庫の中を整理。
一目でどこに何があるかがわかり、すぐに取り出せてすぐにしまえるのが理想です。
迷う時間が減れば冷気も効率的に回ります。
効率的に冷やせる収納の割合は、冷蔵庫は7割、冷凍庫は9割と言われていますので、目安にしてください。
冷蔵庫の収納についてはこちらのコラムもご参照ください。

庫内の温度設定もチェック。
夏に「強」にしたままになっていませんか?
夏以外は「弱」でもしっかり冷えます。

冷蔵庫用のカーテンを取り付けると開閉時に冷気を逃しにくくなります。
大津先生のアドバイスは、棚全部を覆ってしまわないこと、カーテンに切れ目を入れてのれん状にすること、です。
大津家では冷気がうまく循環するように一番上段はなるべく空け、そこにはカーテンをつけません。
カーテンの裾部分も少し短くしてあります。
何より、整理をして冷気の循環を良くしておくことがポイントです。
⑤キッチンの換気扇のお手入れをする。

面倒な掃除場所のひとつ、キッチンの換気扇ですが、油汚れが付着していると吸引力が弱くなるだけでなく使用時に余計な力が必要になります。
換気扇に負荷がかかり、寿命も短くなります。
また、キッチンからリビングが繋がっている家では、換気扇の働きが悪いと吸引しきれなかった油が壁や家具等に付着してしまいます。
こまめな清掃で不要なお手入れや買い替えを防ぎましょう。
換気扇のファンの掃除方法
40度くらいのお湯に洗剤を溶かし、取り外したシロッコファン等をつけ置きします。
汚れがゆるんだらブラシ等で落とし、洗剤を洗い流します。
よく乾かしてから取り付けます。

詳しいお手入れ方法はこちらのコラムもご参照ください。
⇒ レンジフードや換気扇の掃除をラクにする、お掃除のプロの5つのアイディア。
できるところから取り入れていきましょう。
少し窮屈に感じる省エネ、節約ですが、お掃除のプラスアルファでできることなら、お家の中もきれいになって一石二鳥。
家の中にきれいな空気が流れ始めると、日々の快適度も上がっていきます。
この機会に、きれいな空気の中で暮らしながら、省エネ、節約に取り組んでみませんか。