「冷蔵庫が使いづらい」を解消する、片付けのプロの収納術。

「冷蔵庫が使いづらい」を解消する、片付けのプロの収納術。



「冷蔵庫の中が片付かなくて使いづらい。」


長年のそんなお悩みを解決してくれるのは、やっぱり片付けのプロ。

プロは家の中だけじゃなく冷蔵庫の中もしっかり整理されて使いやすくなっています。

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こちらは、片付けのプロ、後藤恵子先生のご自宅の冷蔵庫。

後藤先生は冷蔵庫の整理に片付けのルールを応用し、試行錯誤を続けて、すっきりとして誰が見てもどこに何があるかわかる冷蔵庫の収納方法を見つけました。


 

冷蔵庫に応用した片付けのルール


片付けをする時にはいくつかのルールがあります。

片付けのセミナー講師としても活躍する後藤先生は、冷蔵庫収納の問題にも日頃伝えている片付けのルールを3つ応用しました。


1)入れる量は全体の8割にする。

2)物はカゴ等に入れて定位置を決め、ラベリングをする。

3)見やすいように立てて収納する。


この収納方法にしたことで、いいことがたくさんありました。


◎食材の位置や数が明確になり、食品ロスが減った。

◎賞味期限を気にするストレスがなくなった。

◎買い過ぎが減り、節約につながった。

◎空間を活かせるので物がたくさん入り、しっかり冷えるようになった。

◎掃除がしやすく、清潔で安心して使えるようになった。


こんな冷蔵庫になったらいいと思いませんか?

今回は後藤先生の冷蔵庫から冷蔵庫の収納方法のヒントを探してみてくださいね。

冷蔵室ではカゴを使って空間を活用。

冷蔵室ではカゴを複数用意し、調味料や常備菜を入れています。

ラベリングを徹底し、どこに何があるか、誰が見てもわかるようにしてあります。

カゴを使うことで、手が届きにくかったり見落としたりしがちな奥までしっかり使えるようになっています。

カゴの中にはプラスチック容器を入れ、手前と奥に区切ります。

容器には、品名、購入日や作った日、期限などを書いてラベリング。

これで賞味期限切れが防げます。

よく使うものは、カゴの前方に入れ、すぐに手に取れる高さの段を定位置にします。

使う頻度が少ないものはカゴの奥側に入れたり、上の段を定位置にします。

イレギュラーな物を入れる定位置を確保

下段の一部はあえてスペースを空けています。

鍋などの大きな物や、定位置を作らなくてもすぐに食べ切りそうな物(残り物のおかずやいただき物)等、イレギュラーな物の定位置にしています。

カゴに入れたら掃除もラクに!

カゴを使って8割収納にしたことで掃除がラクになりました。

調味料などはカゴの中にこぼれるので、カゴを洗うだけでお掃除が完了。

棚が汚れた時はその場所のカゴを引き出し、棚をアルコールスプレーで拭き、カゴを洗うだけです。

掃除が手軽になったので、いつでも清潔に安心して使うことができます。

100円ショップのカゴが大活躍。

後藤先生が収納に使っているカゴや容器等はほとんどが100円ショップのアイテムです。

同じものを多数買い揃えるので、お手頃な価格の物の方が取り入れやすいのです。

しかも、100円ショップのアイテムはサイズや数が豊富。

収納アイテムを購入する時に一番大切なのはサイズです。

事前に収納場所のサイズを測り、そこに合ったアイテムを買うのが収納の鉄則です。

特に冷蔵庫は長さが足りないとカゴの前に別の物を置いてしまい、カゴが取り出しにくくなって中の物が使われなくなってしまいます。

冷蔵庫の奥行きに合った物を、100円ショップの品ぞろえの中から探すのだそうです。


 

ラベリングは必要な時にすぐにできる位置に。

冷蔵庫の収納にもラベリングは欠かせません。

後藤先生は「貼ってはがせるラベル」、「油性ペン」、「マスキングテープ」をマグネット式のペンスタンドに入れ、冷蔵庫の横に貼っています。


ラベリングは入れる物に合わせて柔軟に変更するのが大切。

食材を食べ切ったら容器やカゴのラベリングは外し、入れる物が増えたらカゴを増やしてラベリングをし、定位置を作ります。

そのためにラベリンググッズはすぐに使えるように冷蔵庫の横を定位置にします。

冷凍室では立てて収納を徹底。

冷凍室は主に立てる収納とラベリングを行っています。

冷凍庫では、食材を積み重ねると下になった物がわからなくなり、使い忘れがちです。

そこで、食材をプラスチック容器やファスナー付き密閉袋に入れ替えて立てて収納。

冷凍食品も自立するものは立てて入れます。


賞味期限が近い食材は手前に置いて、先に使うようにしています。

使い終わった容器は洗って、ラベルの貼っていない方を下にして冷凍庫に戻します。

こうすれば空だとわかり、容器が冷えた状態で食品を入れられます。

どこの家庭でもたまりがちな保冷剤や氷のう等は1段目に収納。

容器に入れ、増えてしまったら処分か他の方法でリユースします。

野菜室でも不揃いな野菜たちに定位置を。

野菜室でもカゴ等を活用して野菜の定位置を作り、一目で見てわかる収納を実践しています。


大きな野菜の収納には紙袋も活用。

紙袋を野菜室の高さより2~3cm高くカットし、上部を内側に折りこんで野菜を入れます。

紙袋は野菜に合わせて形を変えられ、汚れたらそのまま処分できるのが利点です。

大きな野菜は紙袋、潰れやすい物はカゴと使い分けています。

実践したくなったあなたへのアドバイス。


最後に、後藤先生にならって冷蔵庫整理にやる気が出てきた方に先生からのアドバイス。


まずは冷蔵庫の中の整理から始めましょう。

食材が減り、買い出しに行く前が実行のベストタイミングです。

冷蔵庫の中の物を全部出して、アルコールスプレー、もしくはお湯で濡らして硬く絞ったふきんやタオルで庫内をしっかり拭きます。


次に、食材の賞味期限や消費期限をチェック。

期限が切れた物や使う予定がない物は処分します。

残す食材は保存容器などに入れて、ラベリング。

使う頻度(毎食、日に1回、週に数回等)や種類(調味料、常備菜、ごはんのおとも、パンのおとも等)ごとに分類してカゴに入れ、冷蔵庫に戻します。

カゴは、最初は全部買い揃えずに、サイズが合ったカゴを1個だけ買い、使用頻度が高く冷蔵庫に長くある調味料(味噌など)を入れて使ってみましょう。

それで不便が無いようなら冷蔵庫の1段に入る数だけ揃える、他の段の分まで揃える、と段階を踏んで増やすと良いそうです。


これを、冷蔵室、冷凍室、野菜室で行います。


冷蔵庫の使いづらさで悩んだ時は、ぜひ参考にして、ご家庭に合った使いやすい冷蔵庫を作ってくださいね。