意外に知らない「雑巾」使いのキホンのキ。

雑巾の正しい使い方、知っていますか?

お掃除に必要な道具と言えばゴミやほこりを集める「ほうき」や「ちりとり」、そして汚れを拭きとる「雑巾」。今回はお掃除のプロに「雑巾」を使った拭き掃除のコツを教わります。


プロが使う「雑巾」って?


お掃除と収納のプロ、大津たまみ先生によると「拭き掃除は、雑巾で汚れを落とした後、仕上げにマイクロファイバークロスで磨き上げています。」とのこと。


そう。

たくさんのお掃除グッズがある中、お掃除のプロが拭き掃除に使うのは、意外にもオーソドックスな「雑巾」なんです。

しかし、プロが言う「雑巾」とは、私たちに馴染み深い、タオルを縫って作るあの「雑巾」とは少し違うそう。


「私たちは使い古しのタオルを持っていきます。これを折りたたんで雑巾にして使います。古いタオルは毛羽立っていて、新しいものよりも吸水性が高く、ホコリや汚れなどもキャッチしやすい。とても使い勝手がいいんです。」と大津先生は力説します。


1枚のタオルから作る「雑巾」の折り方。


では、お掃除のプロが使っている「雑巾」の作り方です。

  1. タオルを広げます。
  2. 半分の長さに折ります。
  3. 更に半分の長さに折り、1/4の長さにします。
  4. 最後に横半分に折って完成。

横幅は拭きやすいように調整すると良いそうです。


折ることで自分の手に合わせたサイズにでき、拭き掃除がしやすくなります。

縫っていないと力を入れづらかったり、途中でばらけてしまったりしそうですが、自分の手にジャストサイズにすることで力が入れやすく、形崩れもしにくいそうです。


「折る雑巾は全部で16面あります。汚れたら折り返したり裏返したりして使っていきます。洗う手間が省け、一度にたくさんの場所を拭けて効率的です。」とのこと。


確かに普通の雑巾では半分に折って使っても4面が限度。

縫わない方がたくさん拭けて、お掃除の後も早く乾いて衛生的です。


さすがプロは違いますね。


拭き掃除をする際は、この雑巾を水に浸して絞ります。


雑巾を縦にして、上から下に絞るのが、正しい絞り方。


洗濯機で脱水が完了した洗濯物くらいの湿り具合が、掃除がしやすいそうです。

拭き残しなし!プロがこだわる拭き方。


さらに、プロが行っている「拭き方」も教えてもらいました。

通称「コの字拭き」と言います。

掃除をする場所の一番上から拭き始め、端まで拭いたら雑巾1枚分下がり、反対側の端に向かって拭きます。

カタカナの「コ」を書くように拭いていきます。


一見手間のようですが、拭き残しがないので、スッキリキレイに仕上がるそうです。


「コの字拭き」は窓も扉もテーブルにも応用できます。ぜひ実践してみてくださいね。

仕上げは「マイクロファイバークロス」で。


拭き掃除の後、雑巾の毛羽やホコリの跡が残ったりしませんか?プロは跡が残らないように2度拭きをします。その時に使うのが「マイクロファイバークロス」です。

マイクロファイバークロスは、超極細のナイロンやポリエステルでできた布です。極細の繊維が汚れを絡め取り、洗剤を使わなくても、水で濡らしただけで様々な汚れを落とすことができます。


マイクロファイバークロスで水拭きをすると、シンクや水洗金具、鏡など、水滴の跡がつきやすい場所がピカピカに輝きます。


選び方をお聞きすると、「マイクロファイバークロスにもタオル地の様なふわふわしたものと、メガネ拭きクロスの様なツルツル、サラサラのものがあります。より細かい汚れを落とす、磨き上げるという点では、密度の高い、サラサラとしたものがいいですね。」とのことでした。

もちろん、磨き上げだけでなく、テーブルの油汚れや手垢、床の汚れなどの汚れも水で濡らしただけで拭き取れます。繊維が細かいものは、汚れだけでなく雑菌もふき取る効果があるので、除菌にもつながります。

ただし、マイクロファイバーは目が細かいので、汚れが残っていると掃除箇所に傷を作る恐れがあります。

特に鏡や傷がつきやすい素材には使うのを避けてください。


使用前に、大きな汚れは雑巾で拭いたり、乾いたほこりや汚れは取り払うなどしてから使用しましょう。