長雨時の悩み、生乾きは干し方で解消。
雨の日が続くシーズンは洗濯物がすっきり乾かないことが悩みの種。
生乾きの洗濯物はニオイが気になったり不快に感じるものですが、問題はそれだけではないと掃除と片付け、家事のプロでもある大津たまみ先生は言います。
生乾きの衣類は次の5つの理由から、衣類に加えて人体にもダメージを及ぼす可能性があるのだそうです。
●悪臭の発生
ご存じのように、生乾きの衣類からは独特のイヤなニオイがします。
洗濯の後、衣類の水分がしっかり蒸発せずに繊維の中に残ると雑菌が繁殖し始めます。その過程でニオイが発生するのです。
●カビや雑菌の繁殖
湿った状態の洗濯物をさらに放置すると、雑菌が本格的に繁殖を始め、カビも繁殖し始めます。
カビや雑菌が繁殖した衣類をそのままクローゼットにしまうと、クローゼットの中で他の衣類にも移ってしまいます。
●衣類に色あせやシミが発生
発生したカビが原因で衣類に色あせやシミが発生してしまい、衣類がダメになることがあります。
●衣類が傷みやすくなる
生乾き状態が続いたり繰り返したりすると、繊維が損傷しやすくなり、衣類が傷みやすくなります。衣類が早くダメになってしまうので経済的負担も増えます。
●アレルギーの発症
人が衣類に発生したカビや雑菌に触れたり吸引することによって、アレルギー反応やそのほかの呼吸器系の問題が引き起こされる恐れがあります。
このため、プロは可能な限り生乾きを避けるようにしているそうです。
今回は大津先生に、部屋干しでも生乾きにならない洗濯物の干し方を教わります。
洗濯物は基本の干し方を守る。
衣類の生乾きを防ぐには、洗濯物を短時間でしっかり乾かすこと。
干し方の基本「風の通り道を作ること」を実践しましょう。
洗濯物同士がくっつかないように間隔をあけることはもちろん、空気に触れる面積を増やしたり、筒状にして風を通すことで、洗濯物を早く乾かすことができます。
しっかり乾かすための「アーチ干し」
洗濯物をしっかり乾かす時に意識したいのが「アーチ干し」。
干した時に洗濯物の裾の部分が弧を描くように、真ん中に丈の短い物を干し、外側に向かって丈が長くなるように配置していきます。
洗濯物同士の間をしっかりあけて、風通しを良くすることもポイントです。
分厚い衣類やデニム等は中まで乾くのに時間がかかります。
外側を触って乾いたように感じても、内側は湿っていたということ、ありますよね。
これを防ぐのも風です。
扇風機やサーキュレーターの風を洗濯物にしっかりあて、完全に乾かしましょう。
プロが実践する、デニムの干し方
素材が厚くて乾きにくい衣類、デニムのパンツを効率よく乾かす干し方を、プロのコツと共にご紹介します。
①洗濯後はしっかり脱水します。脱水時間を通常より数分長くしましょう。
②干す前に形を整えます。
ポケット等布が重なっている部分は乾きにくいので、洗濯機から出したら裏表に返し、全体的に空気に触れやすくします。
パンツを振ってシワを伸ばし、形を整えます。
裾もシワや乾かし残しがないようにしっかり伸ばします。
干す前に一度たたみ、手でたたいてシワを伸ばす方法もおすすめです。
③裾を上にして干します。
パンツは逆さまに干すのがプロのコツ。
裾を上にすることで、生地の重みでパンツが伸び、シワになりにくく自然な形に乾くからです。
さらに、クリップ使って足の部分をきれいな筒状にすると、風がよく通り、早くしっかり乾かせます。
※デニム等色褪せしやすい衣類は、直射日光の当たらない風通しの良い場所で陰干しをしましょう。
プロが知っている洗濯物の干し方。応用編。
ここからは応用編。プロの干し方のコツをまとめてご紹介します。
特に早く乾かしたい時。
脱水後にバスタオルで洗濯物をはさみ、バンバンと叩いてバスタオルに洗濯物の水分を吸い取らせます。
その後は普通に干します。
これだけで乾くスピードが変わってきます。
バスタオルやシーツを早く乾かす方法。
バスタオルやシーツ等、大きな物は重ならないように、ずらして斜めになるように干します。
空気や風に触れる面積が増えて乾きやすくなります。
パーカーを早く乾かす方法
衣類の中でもトップクラスに乾きにくいパーカーですが、物干し竿に横に広げて干すのもおすすめです。
フード部分をしっかり伸ばしたり立てたりして、生地の重なりを避けるのがポイントです。
大津先生はこれを「コアラ干し」と命名しました。
生乾き防止に衣類乾燥機の併用も。
梅雨時に限らず、予期しない長雨や豪雨、雪が多かったり、直射日光が強すぎたり、花粉や黄砂が飛んでいたりと、昨今は外に洗濯を干すのに適さない時期が長いように思います。
そんな時に頼りになるのは衣類乾燥機。
リンナイのガス衣類乾燥機「乾太くん」は、洗濯物を乾かす時の様々な不安を払拭してくれます。
80℃以上の温風で乾燥させるので、生乾き臭の原因となる「モラクセラ菌」を99.9%※除去。
洗濯物を干したり取り入れたりの手間がありません。
短時間で乾きますし、乾いたかどうかを何度も確認したり、そのことで思い悩むことも無くなります。
仕上がりはふんわりとして、気持ちよく使えます。
すっきり乾いてくれない衣類は、ご家庭に合った方法で生乾きを防いで、雨のシーズンも気持ちよくお洗濯をしてくださいね。
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※ 試験機関:愛知学院大学薬学部 試験対象:モラクセラ・オスロエンシス
試験方法:菌付着布の生菌数測定。緩衝液中で菌を洗い出し、寒天平板にて培養。