家の中の書類整理。片付けのプロが実践している方法を見せてもらいました。

家庭に入ってくる書類はばらばらで整理が大変。

郵便、レシート、自治体や学校からの連絡、説明書など家には様々な書類が入ってきます。

受け取った後、テーブルや棚に何気なく置いてしまって書類の山があちこちにできていたり、後日大捜索をしたりしていませんか。

 

そんな家庭の書類問題の参考にしていただこうと、片付けのプロ櫛田佳子(くしだ よしこ)先生にご自宅で行っている書類整理の方法を見せてもらいました。

ぜひ取り入れてみてください。

書類を一括で保管・保存できる場所を確保しよう。


家に入ってくる様々な書類をすっきり整理するには、家の中に一か所書類専用の場所を作り、そこで選別、整理から管理、保存までのすべてを一度で行うようにするのがおすすめです。

櫛田先生が考える書類専用の場所の条件はふたつ。

 

  • 生活の中でいつでも目にする場所であること。
  • 近くに書き物ができるテーブルがあること。

 

櫛田先生はご自宅のリビングに設置。

テレビ横、使用頻度が少なくなった電話やファックスを移動させて書類エリアにしました。

書類には「保管するもの(現在活用している書類)」と「保存するもの(現在活用していないが取っておく必要がある書類)」があります。

 

使用頻度が高い「保管する書類」は出し入れがしやすい下の段に、普段あまり出し入れしない「保存する書類」は扉付きの上段に納めています。

書類は入口と出口を作って整理をしよう。

 

書類の整理は入口と出口を作るとスムーズにできます。

 

櫛田先生は中が見えるA4サイズのファイルボックスを4つ使っています。見やすく扱いやすいよう、書類は縦に収納するのが基本です。

ファイルボックスには整理の段階別に次のようにラベリングします。


写真左から

「未処理」…未開封の郵便や内容を確認していない書類を入れる場所

「処理中」…処理途中の書類を入れる場所

「一時保管」…処理済み書類を保存エリアに入れる前の一時保管場所。

「常時保管」…日常的に見たり使ったり、期間を決めて保管する書類を入れておく場所

家に来た書類は


①未処理

→②処理中

→③一時保管/常時保管/ゴミ箱

→④保存

 

という流れで処理をします。

 

①が入口で、③と④が出口になります。

 

それぞれのボックスに入れた書類の具体的な作業は次の通りです。

ステップ① 書類を「未処理ボックス」に入れる

入ってきた書類は鉛筆で届いた日付を書いて「未処理ボックス」へ。

未処理ボックスは翌日には空になっているのが理想です。

ステップ② 内容を確認し「処理中ボックス」へ

未処理ボックスの書類を開封、確認し、処理が必要な物は書類毎にクリアファイルに入れて「処理中ボックス」に入れます。

ファイルには、用途別や家族別に色分けしたフセンを貼り、処理の期限も記入します。

 

フセンははがれにくいようにクリアファイルの外側でなく内側から貼るのがポイント。

ステップ③ 処理が終わったものを定位置へ

処理が終わって保存する書類は「一時保管ボックス」に移動させます。

 

日常的に見たり使ったり、期間を決めて保管する書類(光熱費のお知らせ、レシート、領収書、医療費領収書、お薬手帳等)は「常時保管ボックス」に移動させます。

常時保管の書類の整理には3辺とじタイプの個別ファイルが便利。

年に一度中を見直して整理をします。

 

そして、保存しない書類はすぐに処分しましょう。

ステップ④ 必要な書類は「保存エリア」で保存。

保存エリアには「役所関係」、「取扱説明書」、「保険関係」、「お金関係」、「契約関係」、「その他」とカテゴリー分けしたファイルボックスを置いています。

 

処理が終わり、保存する書類はすみやかに保存エリアへ。

時間がない場合はひとまず一時保管ボックスに入れてもいいですが、早めに移し、一時保管ボックスに書類がたまらないようにしましょう。

ファイルボックスには案件ごとに個別フォルダーを作り、ラベリングをして収納します。

出し入れも簡単、投げ入れるような収納もOKで、一度作ってしまえばラクなシステムです。


保存エリアの書類もたまり過ぎないよう時々見直しをしましょう。

学校のプリントは別の場所を作っても

 

家庭によっては子どもが学校からもらってきたプリント類を入れる専用トレイを作るのもいいでしょう。

子どもが直接「未処理ボックス」に入れるのではなく、まずは専用のトレイに入れ、親が確認してから処理中ボックスに入れます。

トレイを2段にして上を子どもが親に見せる用、下を子どもが学校に持っていく用としてもいいですね。

書類整理をラクにするプロのもうひと工夫

 

櫛田先生は書類の整理がもっとラクにできるように、保管エリアの両脇に「文房具ボックス」「シュレッダー」「ゴミ箱」を置いています。

文房具は持ち手付きの「文房具ボックス」にまとまっています。

書類を処理する時、手紙を書く時等、書く必要がある時にボックスごとテーブルに運び、終わったら元に戻します。

また、不要な書類の処分がすぐにできるように、シュレッダーやゴミ箱も保管エリアのすぐ横に置いています。

処分までを同じ場所で行うことで、一度でスッキリと片付けることができます。

ファイルボックスには、一目で見てわかるようにラベリングを徹底。

ちなみに、このタイプのファイルボックスは向きを変えれば中身が見えなくなるので、来客時には生活感を消せるようになっています。

書類の入口と出口を作ってスッキリ暮らしましょう。

家族構成、ライフスタイルによって入ってくる書類はもちろん変わります。

 

ただ、次の3点はどの家庭でも共通するポイントです。

 

  • 書類の保管と保存場所を一か所に決める。
  • 書類の入口と出口を作って整理を習慣化する。
  • 書類が停滞しないようにルールを作って守る。

 

この基本を抑えつつ、ご家庭に合った、ラクにできる書類整理の方法を捜してみてくださいね。

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出典:写真AC