花粉対策の基本はお掃除。
今年も花粉のシーズン。
花粉症の人にとってこの季節はとにかく花粉を家に持ち込まないこと、持ち込んだ花粉をしっかり取り除くことが重要です。
そこで頼りになるのがお掃除のプロ。
大津たまみ先生に、家の中で花粉がたまりやすいという「玄関」「脱衣所」「リビング」の3か所の掃除方法と、花粉が付きやすい布製品(カーテンや布製のソファー、ラグ等)の掃除方法等を教わります。
花粉がたまりやすい場所の掃除方法。
①玄関
家庭の花粉対策では家の中に花粉を持ち込まないことが大切です。
まずは玄関で花粉をブロック。
玄関先にハンガーラックを用意し、コートやマフラー等のアウター類は玄関で脱ぎ着するようにします。
手に取りやすい位置に、コロコロする衣類用の粘着テープクリーナーや洋服ブラシを置いておき、衣類についてきた花粉をここで取り除きます。
ハンディタイプの掃除機を待機させ、落ちた花粉はこまめに吸い取り、玄関より中に花粉を入れないようにしましょう。
もちろん、外で花粉を払ってから玄関に入るようにするのをお忘れなく。
大津先生が推奨する、玄関で花粉の侵入を阻止する方法はこちらのコラムをご参照ください。
②脱衣所
「浴室前の脱衣スペースは、実は花粉がたまりやすい場所です。」と大津先生。
服を脱ぎ着する場所のため、服に付いてきた花粉がここで払い落とされるからです。
落ちた花粉はこまめに水拭きをしたり、掃除機をかけたりして取り除きましょう。
脱衣所に空気清浄機能が付いていたら、積極的に活用しましょう。
盲点はバスマットです。
花粉はマットの上にも落ちて繊維に付きますが、毎日洗う物ではないため付着したままになっています。
花粉のシーズンはバスマットもこまめに洗うようにしましょう。
同じように、脱衣所に置いてあるその他の布製品も注意してみましょう。
③リビング
リビングには花粉が付きやすい物が多くあります。
花粉はホコリ同様、テレビやパソコン等の静電気を発する家電製品に吸い寄せられるので、ハンディモップでこまめに取り除きましょう。
ホコリ掃除もできて一石二鳥です。
布のソファー、ラグ等の布製品にも付着して留まりますので、しっかり掃除機をかけるようにしましょう。
窓際にあるカーテンには広範囲に渡って花粉が付着します。
レースのカーテン等、掃除機をかけにくい場所は粘着カーペットクリーナーでコロコロしながら取ります。
市販の「花粉除去スプレー」等を使うのもおすすめです。
ホコリや花粉、ペットの毛、ダニの死骸等を固めるスプレーや、アレルギー物質をブロックするスプレー類が開発されていますので、チェックして取り入れてみましょう。
いつもの掃除も少し見直しを。
毎日の掃除も花粉シーズンは少し見直しが必要です。
リビング等は無意識に掃除機がけをしてしまいがちですが、花粉の季節はいきなりの掃除機は厳禁。
花粉はホコリよりも小さいものの、分子としては比較的大きいため、舞いやすく、床に落ちてくるまでに時間がかかります。
掃除機を使うとせっかく床に落ちて掃除しやすくなっている花粉がまた舞い上がってしまうので、掃除がしにくくなり、室内からなかなか花粉を追い出せません。
そこで、大津先生が考える花粉の究極の掃除方法は「朝一番の水拭き」です。
朝、まだ花粉が床に落ちている間に、固く絞った雑巾や使い捨てのウェットシートで水拭きをします。
この時は部屋の隅から中央に向かって行いましょう。
掃除の「最初に乾いた汚れを乾いた状態で取り、次に濡れた汚れを取る」という原則からは外れますが、これが花粉を舞わさないベストな掃除方法。
病院で細菌類を広げたくない時に行う清掃方法と同じなのだそうです。
見落としがちなのは、低い位置にある凹凸に積もった花粉。
特に巾木(はばき)の上は水拭きでしっかり除去しましょう。
掃除のプロの掃除機かけのコツ。
掃除機の使い方も見直してみましょう。
掃除機には正しいかけ方があることをご存じでしょうか?
それが「ワルツリズムかけ」。
遠くから手前に向かって、1・2・3の三拍子のリズムで引き寄せながらかけます。
リズムに乗って、部屋の隅から中央に向かってかけていきましょう。
花粉対策として大津先生おすすめの掃除機は、ハンディタイプで紙パック式の物。
コロコロと動くキャニスター式の掃除機では排気口から空気が排出され、床の花粉が舞ってしまうからです。
また、ゴミ捨ての際に花粉を舞い上げないために、紙パック式の方がおすすめです。
いつもよりちょっと気をつけて、快適な春を。
花粉を家に入れない。入ってきた花粉を掃除で家から追い出す。
ちょっと手間になりますが、このシーズンを快適に暮らすためにはこの対策が欠かせません。
花粉だけでなくホコリの掃除にもなるので、いつもより少し気をつけて掃除をしてみてくださいね。