マスクを洗う時に気になること。
コロナ禍で必需品になったマスク。
使い捨ての不織布マスクに加えて、手作りのマスクやおしゃれマスク、高性能なマスク等、用途に合わせて使い分けている方もいらっしゃるようです。
布マスクを使っていると気になるのが日々のお手入れ。
口や肌に直接触れる物だけに、洗い残しや洗剤残りがないかが心配になります。
家事のプロでもある大津たまみ先生に布マスクの洗い方を聞きました。
洗う前に確認すること。
マスクを洗う前に家庭で洗えるかどうかを確認しましょう。
マスクのパッケージ等に洗濯表示があれば、その表示に従います。
汚れに応じて塩素系漂白剤を使うこともあるので、塩素系漂白剤が使えるかもチェックしましょう。
布マスクの洗い方。
布マスクの洗濯に使うものはこちら。
- メイク用のクレンジング剤
- メイク用スポンジ
- 洗濯用洗剤
- 塩素系漂白剤
- 清潔なタオル
- ゴム手袋
- バケツ
マスクを洗う時に徹底したいのが、もみ洗いなどの力を加える洗い方をしないこと。
生地の繊維が傷ついて劣化し、マスクのフィルター機能の低下につながります。
生地に負担をかけないように優しく洗いましょう。
また、1日使ったら洗うようにして、同じマスクを何日も続けて使うことは避けましょう。
①下洗いをする。
マスクについた口紅やファンデーションなどは普通に洗っても落としきれません。
最初に下洗いをしてこの汚れを落とします。
メイクスポンジにメイク用クレンジング剤をつけ、やさしくたたいて汚れを落とします。
メイク以外の汚れが気になる時はスポンジに洗濯用洗剤をつけ、やさしくたたいて落とします。
汚れが落ちたら一度すすぎます。
②つけ置きをする。
バケツにお湯をはり、洗濯用洗剤を溶かした中にマスクを入れ、10分程つけ置きをします。
お湯を使うことでより汚れを落としやすくします。
洗剤の量は表記に従います。
目安としては、お湯1リットルに対し洗剤0.4ミリリットルほどで、数滴、または洗剤のキャップの底が隠れるくらいの量です。
マスクを洗う時は、洗濯用洗剤は粉末よりも液体を選ぶと、溶けやすく洗いやすいです。
洗剤残りが気になる方はエコ洗剤やナチュラルな洗剤を選ぶのもよいでしょう。
③押し洗いをする。
つけ置きの後は、10回ほど軽く押し洗いをします。
力をいれて押したり、もみ洗いをすると生地の繊維が傷つくので避けてください。
④汚れが気になる時は塩素系漂白剤につける。
押し洗いで汚れが落ち切らない時は塩素系漂白剤を使いましょう。
押し洗いが終わったマスクを一度すすいだ後、水と塩素系漂白剤を入れたバケツの中に10分ほどつけ置きます。
塩素系漂白剤の量は表記に従ってください。目安は水1リットルに対して漂白剤15ミリリットルです。
色や柄のあるマスクは塩素系漂白剤につけ置きをすると色落ちの可能性があります。
気になる方は必ず事前に目立たないところで試してから洗ってください。
なお、塩素系漂白剤を使う時はゴム手袋をし、換気をするようにしましょう。
⑤すすぐ。
漂白が終わったら、バケツの洗剤を捨てて水を替え、マスクを優しく泳がせるようにしてすすぎます。
これをもう一度繰り返し、合計2回すすぎます。
最後に流水でしっかりすすいで、洗剤が残らないようにします。
⑥脱水をする。
マスクの水を軽く切ったら、清潔なタオルに挟み、手で押さえて水分を取ります。
洗濯機で脱水をしたり、乾燥機を使うと生地が傷んだりよれたりする原因になるので避けましょう。
⑦陰干しをする。
水気を取ったマスクは陰干しをします。
直射日光に当たるとマスクの黄ばみの原因になりますし、チリやホコリが付着する恐れもあるので、室内で干すとより安心です。
乾いたマスクは使う人ごとに密閉できる袋に入れて保管するのがおすすめです。
気持ちよく使うために気をつけたいこと。
マスクは洗い方だけでなく、いつ、どこで洗って、どこに干すかが気になる方も多いと思います。
大津先生に伺うと、マスクはウイルス等が室内に滞在する時間を少なくするために、できるだけ帰宅してすぐ、手を洗う場所で一緒に洗うのがよい、とのこと。
洗濯で使うアイテムをセットにしておいて、洗面所で手を洗うのなら洗面所に、キッチンで洗うのならキッチンに置いておくのが良いでしょう。
洗った場所のすぐ近くに干すようにすると、帰宅から洗濯、干すまでの行動がスムーズになります。
キッチンで洗う時はキッチンのシンク下の扉の内側や、近くのフックなどにも干せます。
また、外出時に必ず通る場所に干すようにすると、出がけにマスクを探すことが減ります。
マスクがよれてきたり、生地が傷んできたら早めに新しい物に替えることも大切です。
毎日付き合っていくマスク。洗濯のルーティンを生活の中で上手に習慣化していけるといいですね。