洗濯の基本をプロに習ってお気に入りの服を守ろう。

お気に入りの服を守るには洗濯の基本を知ることから。

お気に入りの服を守るには洗濯の基本を知ることから。

出典:Unasplash

お気に入りの服は長く大切に着たいもの。

でも残念ながら洗濯をする度に服の生地は傷んでいきますし、洗濯方法を間違えると2度と着られなくなったりもします。


洗濯は洗濯機に任せておけば大丈夫だと思いがちですが、長く楽しむための「生地を傷めない洗濯方法」があります。

実はそれは洗濯の基本、特に洗濯機に入れる前のちょっとした手間をしっかり守ることでとても簡単にできるのだそう。


今回はご自身も洗濯で失敗した経験から生地を傷めない洗濯方法を考えてきた松本富美(まつもととみ)先生に洗濯の基本と服を守るポイントを教わります。

基本1.洗濯表示記号をチェック!

洗濯をする前に服についている洗濯表示を確認するのは洗濯の基本です。

洋服の生地によって洗濯方法は変わりますが、それを教えてくれるのが洗濯表示です。


洗濯表示は2016年12月に国際基準に合わせて新しくなり、22種類から41種類にも増えました。

複雑になってなかなか覚えづらいという方が多いと感じる松本先生はまず基本の5つを紹介しています。

洗濯表示記号をチェック!

出典:写真AC

ご自分の衣類のタグを見ると、この上に更に推奨される温度や強弱、クリーニングの種類などを示す記号が追加され、複雑になっていると思います。

松本先生はこれらの表示はあくまで国際基準であるため、日本の日常の洗濯ではあまり意識しなくても大丈夫なものが多いのではと思うそう。


「ただし、最低限気をつけたいのがこれらに×印が付いているマークです」と松本先生。

新しい表記では、×が付くと禁止項目、してはいけない洗濯方法になっています。

左から、家庭での洗濯禁止漂白禁止ドライクリーニング禁止、を意味します。

服を守るためには、この×印がついた洗濯方法は避け、専門店に任せてください。

また、そんなにたくさんのマークを覚えられないという方には松本先生はスマホのアプリを勧めています。


「洗剤メーカー等から解説付きのわかりやすいアプリが提供されています。

とても便利なので、ぜひ一度試してくださいね」とのこと。

スマホのアプリ

出典:写真AC

基本2.洗濯物の入れ方


次に基本となるのは洗濯機への入れ方です。

布は摩擦に弱いので洗濯をする時もできるだけ摩擦は避けるようにしたいです。

特に手洗いをする時はゴシゴシこすらず、もんだりたたいたりしましょう。

また、洗濯機を使う時は洗濯ネットを活用しましょう。


ネットに入れる時はたたんで、襟元や袖口等、汚れている部分が外側に出るようにします。

1着に対して1枚のネットが理想ですが、難しい場合は何着かまとめてふんわりと入れると良いでしょう。

洗濯ネットは衣類や小物の大きさに合わせて複数用意しておくと便利です。

目が細かいネットにはデリケートな服や傷をつけたくない服を、目が粗いネットには汚れが気になる服を入れましょう。


また洗濯物を洗濯機の容量の7割前後を目安に入れるのも大事な基本です。

こちらが7割程度に入れた洗濯物です。


多すぎると洗剤が行き渡りませんが、少なすぎてもうまく洗えません。

洗濯機は衣類同士をぶつけてもみ洗いをするので、衣類が少なすぎると洗い残しができてしまうからです。

基本3.洗濯洗剤は必ず適量を。

洗濯洗剤は表記に従って必ず適量を使います。

基本を守らずに多く入れても汚れ落ちが良くなることはありません。

しつこい汚れには洗濯用洗剤に酸素系漂白剤を加えましょう。



また、洗濯用洗剤に重曹を2:1の割合で加えるのも有効です。

重曹を使うと皮脂汚れや油汚れが落としやすくなるだけでなく、水に含まれるミネラル分が封印されて硬水が軟水になり、洗浄効果がよりアップすると言われています。

ナチュラル掃除派の方以外にもおススメです。

洗濯洗剤は必ず適量を。

出典:写真AC

最後に、着る前にもひと工夫。

最後に、着る前にできる汚れにくくなるひと工夫を紹介します。


ワイシャツの襟や袖等、汚れやすい場所にベビーパウダーを軽くはたいておくと汚れ防止になります。靴下の汚れにも効果的です。


また、のり付けはパリっとさせるだけでなく汚れ防止にもなりますので、お好みで使い分けてみてください。


「ほかにも、お湯(体温よりもやや高い温度)を使う脱水を3分前後にする等、洗濯を機械任せにしないことも大事です」と松本先生。


お気に入りの服を守るために、洗濯の基本を守って、ちょっとだけ手をかけて生地を傷めない洗濯方法を試してみてくださいね。


※お風呂の残り湯には皮脂汚れなどのたんぱく質が溶け出ており、逆に洗濯物に汚れを付着させる可能性があるので、極力使うのを避けてください