家族が迷わない収納方法。片付けのプロの家事テクニック。

家族の「あれどこ?」を解消する収納方法

家族から「あれどこ?」とよく聞かれませんか?


その度に用事を中断して探しに行くのは面倒で、時間ももったいないです。


「それなら、家族の全員がわかる収納方法にすればいい!」と考えたのが、片付けと収納のプロ宝生多美(たからぎ たみ)先生です。


物には定位置を作る、というのが片付けのルールの基本です。

「あれどこ?」と聞かれる物は、定位置がわかりにくい物や変わりやすい物です。

特に日用品は買った人や収納した人(主に家事をするお母さん)しか場所を知らないことが多く、ことあるごとに「あれどこ?」と聞かれてしまうのです。


そこで宝生先生は定位置を家族全員が一目でわかるようにし、その場所を伝えることにしました。

宝生先生がご自宅で実践されている日用品、薬、食品の “家族全員がわかる”収納テクニックをご紹介します。

日用品の収納方法

買い物から帰ったらすぐ解体


宝生先生は、買ってきた日用品はまず大きな包装から出して個別にして、所定の場所に並べます。

必要な時にすぐに使え、残量もひとめでわかります。

買い置きをする量は収納場所と家族の人数等を考え、例えばトイレットペーパーは10ロール、箱ティッシュは6箱と決めてあり、ムダなく買い置きをするようにしています。

誰が見てもわかるようにラベリング


お出かけ時に必要なポケットティッシュ、ポケットウェットティッシュ、カイロ等も個別にして種類別に収納。

収納場所には、使い切っても何の定位置だったかがわかるようにラベリングをします。


貼り直しやすいようにマスキングテープを貼った上にラベリングのシールを貼り、誰でも見やすいように文字を大きくするのも宝生先生のポイントです。

使う場所の近くに置く


物は使う場所の近くに収納する、というのも片付けの基本のルールです。

先ほどのポケットティッシュ等も出かける前に持ち出しやすいように玄関に置いてあります。

こちらは洗面台下の引き出し。

お風呂関係の物や洗剤の買い置きをまとめ、すぐに使えるようにしています。

白いサイコロはメラミンスポンジで、買ってきたら袋から出してケースに収めます。

残りがすぐにわかるので補充がしやすいです。


手前に背が高いお風呂用スリッパを入れているので、見落とさないようにラベリングにも工夫をしています。

手間の先取りで問題を解決!


宝生先生のポイントのひとつが“手間の先取り”。


買い物から帰ってきた時に、包装から出して個別にして、定位置に並べるまでを一気に行います。

これで出し入れや探す回数がグンと減り、労力と時間を節約できます。

収納場所が決まっているので出し入れ時も崩れにくく、残量がわかるので買いすぎが予防でき、経済的なロスも減らせます。

薬の収納方法


緊急時に必要になる薬は管理に気を使います。

宝生先生は中が見やすい透明ボックスに収納しています。

薬と、薬の使用期限を一目でわかるようにしてあります。


箱入りの薬はフタを切って余白に期限を記入。

残りが少なくなったら名前と使用期限を書いたジッパーバッグに移します。

瓶入りの薬は箱から出してフタに使用期限を記入します。


頭痛薬等は一度に飲む量に小分けにしてあり、ここでも“手間の先取り”です。

薬類はすべて1か所にまとめ、マスクも同じところに置いています。


病院で処方される薬は人別にまとめてカゴ等に入れ、飲み忘れを防ぐためにキッチンのカウンター等目につく場所に置くのがおすすめ、とのことです。

食品の収納方法

食品類は、家族が好きな時に食べられるようにわかりやすくしておくのが宝生家流。


例えば、スープ類は箱から出し、1袋ずつ賞味期限を大きく書いてボックスに並べます。

もちろんボックスには「スープ類」とラベリングをし、中身がわかるようにしています。

袋入りのふりかけや調味料は賞味期限の位置がバラバラで見落としがち。

マスキングテープを横に貼って期限日を記入し、期限切れを防ぎます。

賞味期限が近くなった物はキッチンのカウンターに移動。目につく場所に置き、意識的に使うようにします。

食品の期限切れや同じ物を何個も買ってしまう“もったいない”をなくせます。

ちなみに、期限内に食べ切る食品には日付は書きません。

いつも使うバターは“手間の先取り”で1回分のサイズに切って保管、なくなったら補充します。

あなたの家の定位置を探そう

これはあくまで「宝生家の収納」です。

宝生先生は何年も試行錯誤を繰り返してこの方法にたどり着きました。


先生は、「まずは“毎日よく使うモノ” “家族もよく使うモノ”から順番に、どこに置いたら便利か、自分や家族が楽か、

探さずに見つけられるか、という視点で考えてみると良いですよ」とアドバイス。


もし定位置を決めているのに崩れてしまう、そんな場合はその場所が正しくない。

もしそこから溢れてしまうとしたらスペースが足りないのです。


一度ゆっくり時間を取って工夫してみて、自分も家族もそれが快適だと感じたならばそこが“あなたの家の定位置”。

そこが決まったらとっても快適になって『あれがない!』『あれはどこにあるの?』攻撃から永遠にさようならできますよ」とのこと。


快適な暮らしのために、じっくり向き合ってみませんか。