冷蔵庫の奥から見つかる、賞味期限切れの食材、使いかけの調味料、中途半端に残った野菜たち。
毎回、どうすればムダにせず使いきれるか悩みますよね。
実は、冷蔵庫の収納を工夫することで解決できるのだそうです。
お掃除と収納のプロ、大津たまみ先生に食材をムダなく使いきるための冷蔵庫の収納方法を聞きました。
使いかけの食材を入れる「1週間以内に使いましょうトレー」を作る
冷蔵庫の収納で困るのが、奥から見つかる、食べられない状態になってしまった食材。
半分残って色や形が変わった玉ねぎ、1/4だけ残ってしなびているニンジン、干からびてカラカラになってしまった生姜やネギ。
その悲しいムダを生まないために、一度使い始めた野菜はトレーにまとめ、冷蔵庫の定位置に置きましょう。
コツは野菜室に戻さないこと。
野菜室は深いので使いかけた野菜が奥に入り込んでしまったり他の野菜の影になって見落したりしがちです。
豆腐、油揚げ、肉、封を切ったハムやソーセージ等、期限切れになることが多い食材も封を切ったものは同じようにトレーに入れます。
トレーは100円ショップで売られているような浅めのトレーを用意します。
深すぎると中の物がわからなくなってしまうので、浅いものを使いましょう。
使いかけの調味料を集めた「料理上手になれる調味料トレー」を作る
冷蔵庫の中でジャマになるのが、普段の料理では使わない特別な調味料。
珍しい調味料やお土産のご当地調味料等は、数回使った後冷蔵庫の片隅に追いやられ、発見した時には賞味期限が切れていたりしがちです。
そんな普段使わない調味料は、まとめて、やや深めのトレーに入れます。
「名付けて『料理上手になれる調味料トレー』です。
使わない調味料はどんどん冷蔵庫の奥にしまいこまれていきます。
まとめて目につくところに置けば意識的に使い方を考えるようになります。
いつものメニューも味付けに変化が生まれ、料理の幅も広がります。
料理上手になった気分になれて、調味料も使いきれるのでダブルでお勧めです」と大津先生。
お惣菜を買った時についてくるしょう油やわさび、からし、ドレッシング等の小さい調味料も冷蔵庫の中にたまりがちなものです。
これらは小さな箱にまとめ、調味料トレーと一緒にして、意識的に使っていくようにしましょう。
手前から賞味期限が早い順に並べて入れ、新しい物は後ろに並べていきます。
使う時は手前から順番に使いましょう。
冷蔵庫の中で一番目立つ位置に置く
さらに、これらの食材を使いきるために大津先生が推奨するのがトレーを「てきぱきスペース」に置く方法です。
「てきぱきスペース」とは大津先生のアイデアで、高さ75cmから135cmの間の60cmの空間のこと。人間工学的に考えた時に、人が物を取り出したり、目にしやすかったりする高さなのだそうです。
さらに、冷蔵庫に関してはその中でも特に使いやすい「ゴールデンエリア」があります。
「ゴールデンエリア」は目線からやや下がった、冷蔵庫を開けた時に自然に目に入る2段です。
目に入りやすいので手に取って使う頻度が高くなります。
使いかけの食材や調味料のトレーはこの「ゴールデンエリア」に置きます。
扉を開けた瞬間に目に入るので、早く使わなければという意識が生まれ、食べられなくなる前に使いきれるようになります。
庫内の適正収納量を守ってムダを少なく
期限切れの食材が生まれる背景には冷蔵庫の適正収納量が守られていないこともあります。
冷蔵庫の適切な収納量は7割。
これ以上入れてしまうと庫内を冷やすための電力が余計に必要になり、電気代もかかります。
奥まで見通せなくなり、使いきれない食材も増えてしまいます。
一方、冷凍庫の適正収納量は9割。
これ以下になると今度は食材を凍らせるための電気代がかかってしまいます。すでに凍っている食材が多いと冷やすのを手伝ってくれるので、電気も少なくてすみます。
冷蔵庫は7割収納にして冷凍庫を使うようにすると、効率よく食材を使いきれて、お財布にも優しくなります。
冷蔵庫の中は定期的に見直しを
使いかけの食材をのせたトレーは1週間に1度は見直し、使いきれていることを確認しましょう。
また、使い始めたけどおいしくなかった、工夫しても使えないという理由で冷蔵庫の中に残っている食材や調味料は、頃合いを見て好きそうな人に譲ったり、思い切って手放したりしましょう。
最後に「冷蔵庫の中を1ヶ月に1回空にすると決めてしまうと、食材をムダにすることも減ってきますよ」と大津先生からのアドバイスでした。
ぜひ取り入れてみてくださいね。