冷蔵庫の掃除。見逃しがちな汚れの落とし方を教わりました。

冷蔵庫の汚れが目につきやすい夏。

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冷蔵庫を使う機会が増える夏。

機会が増えれば汚れも増えますし、汚れに気づきやすくもなります。

今回はいつものお手入れに加えたい、冷蔵庫の見逃しがちな汚れの落とし方について、お掃除のプロ大津たまみ先生に教わります。

 

冷蔵庫の内部の汚れの原因は食材由来の物。

野菜についていた砂や泥、垂れてこぼれた調味料、肉や魚から出た汁、鍋や食器についた油などが一緒になり、冷やされたり乾燥したりして、ベターっとしたり、ネトーっとした汚れに成長しています。

また、食べきれずにダメになった食材や、その食材から発生したカビも原因。放置しておくと他の食材に汚れ、場合によってはカビも移ります。

 

大津先生は、夏場にはこれらの汚れに加えて次の4か所の汚れも気になると言います。


①自動製氷機の給水タンク

②ドアポケット

③冷凍庫

④パッキン

 

普段の掃除にちょっと加えて、衛生的で安心して使える冷蔵庫にしませんか。

 

※冷蔵庫の掃除方法はメーカーによって異なります。

 必ず取扱説明書を読み、ご自宅の冷蔵庫にあったお手入れを行ってください。

①自動製氷機の給水タンクのお手入れ。

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冷蔵庫の自動製氷機能は便利ですが、給水タンクのお手入れが忘れられがち、と大津先生。

 

タンクの水アカ汚れだけでなく、スポンジ部分にカビが繁殖しているケースもあるそう。

一方、掃除の仕方がわからなくて製氷機能自体を使っていないご家庭もあるとか。


せっかくの便利機能はお手入れをしてたくさん使っていきましょう。


掃除方法

最初に、取り出せるパーツをすべて取り出します。

製氷皿も取り出し、一緒にお手入れをしましょう。


吸水タンクの中に水が残っている場合は捨てます。

パッキンを始め、外せるパーツをすべて外します。

50℃くらいのお湯をかけ、除菌をします。

つたわせるようにして湯を流すとハネを避けられます。

 

※ヤケドに注意して行ってください。

40度くらいのお湯を流しながら、やわらかいスポンジ(容器を傷つけにくい素材で、ある程度熱耐性がある物)と掃除用ブラシ(ここでは「大津式お掃除ブラシJ」)で汚れを落とします。

 

洗った後はよく乾かし、組み立てて冷蔵庫に戻します。

「製氷機能のお手入れでは洗剤を使わない方法を勧めています。ここは食べる氷を作る場所。万が一洗剤の成分が残ってしまって体内に入ってしまうのを避けるためです」と大津先生。

②ドアポケットのお手入れ。

様々な調味料を入れるドアポケットの中は、汚れが垂れたりこぼれたりして、カビの原因にもなりやすいです。

 

物がたまりやすい場所でもあるので、掃除と同時に整理もしましょう。


用意する物

・重曹

・スプレーボトル

・スポンジ

・掃除用ブラシ(「大津式お掃除ブラシJ」

・綿棒

マイクロファイバークロス

・保冷バッグ


掃除方法

ドアポケットの中の物をすべて出し、保冷バッグに移します。

 

この時に賞味期限をチェックし、切れている物は処分しましょう。

スプレーボトルにホット重曹水を作ります。

40度くらいのお湯100mlに対し重曹小さじ1の割合で溶かします。


これをポケット全体にスプレーし、スポンジでこすって汚れを落とします。

こびりついた汚れ、隅や溝にたまった汚れは「大津式お掃除ブラシJ」のような細身のブラシ、綿棒を使って落とします。

最後にマイクロファイバークロスで水拭きをし、乾拭きをします。


重曹水の残りや細かい汚れを残さないよう、しっかり拭き取りましょう。

大津さんは汚れ防止のために、ドアポケットにシャワーカーテンを敷くことを勧めています。 


はっ水効果のあるシャワーカーテンは汚れても汚れが広がり過ぎず、洗いやすいので交換も手軽です。

カビ防止効果のある物を選ぶとより安心とのことです。

③冷凍室の掃除方法

 

冷凍室にはいろんな汚れが凍ってこびりついています。

ここの汚れは一度溶かして拭き取るのがコツ。ドアポケット同様、お手入れのタイミングで整理もしましょう。


 

用意する物

マイクロファイバークロス

・掃除用ブラシ(「大津式お掃除ブラシJ」

・消毒用エタノール

・キッチンペーパー

・保冷バック


掃除方法

冷凍庫内の物を保冷バッグに移します。

賞味期限をチェックし、切れている物、食べられないと判断した物は処分します。

凍った汚れを溶かすため、お湯で濡らして絞ったマイクロファイバークロスで冷凍庫内全体を水拭きします。

安全のため、熱すぎないお湯を使ってください。

 

こびりついている汚れがあれば、掃除用ブラシでこすり落としましょう。

除菌のために消毒用エタノールを吹きつけ、キッチンペーパーで拭き取ります。 


中に食品を戻して完了です。

入れる物が多くて常に満員になりがちな冷凍庫ですが、食材を小分けにすると出し入れがしやすく、スペースも増えます。 


掃除もしやすくなるので、大津先生は冷凍庫の小分け収納を勧めています。

④パッキン部分の掃除方法

 

最後はパッキンです。

パッキンに詰まった汚れは細菌の繁殖の原因になります。特に夏場は早めに落としておきましょう。


 

用意する物

・重曹

・スプレーボトル

・捨ててもいい掃除用の布

・掃除用ブラシ(「大津式お掃除ブラシJ」

・綿棒


掃除方法

スプレーボトルに入れたホット重曹水を吹きかけ、ブラシ(「大津式お掃除ブラシJ」)や綿棒をパッキンの奥まで入れ、しっかりこすり落とします。


重曹水が垂れてきやすいので、布などで受けながら作業をした方が良いようです。

捨ててもいい掃除用の布を使って水拭きをし、乾拭きをして完了です。

いつも安心して使える冷蔵庫に


冷蔵庫は開けると汚れに気づくのに、閉めると汚れを忘れてしまいがちです。

棚などは気付いたときにさっと掃除ができますが、それ以外はつい後回しになりがち。

今回のような場所は、いつものお手入れの際に1か所ずつ取り入れてみるといいかもしれません。

 

1年を通して衛生的で安心、気持ちよく使える冷蔵庫にしてくださいね。