お風呂場のちょっと面倒な汚れやカビのお掃除方法をプロに聞く。

お風呂場のちょっと面倒な汚れやカビのお掃除方法をプロに聞く。

出典:写真AC

お風呂に入っていてシャワーホースの黒ずみを見つけてしまったことはありませんか?


毎日掃除をしているお風呂場でも、普段目につきにくいところは掃除を忘れがちで、汚れがたまりやすいです。

しかもその汚れの多くはカビ。

放置しておくとどんどん増殖してしまいます。


お掃除のプロ大津たまみ先生は、そんな忘れがちで見落としがちなお風呂場の汚れとして、シャワーホースの黒ずみ、シャワーヘッドの中、換気扇のフィルターを指摘。

掃除方法を教わります。

シャワーホースの黒ずみの落とし方


シャワーホースを持ち上げた時に気になる黒ずみは、汚れの中でも厄介なカビです。

床や壁にシャワーホースが触れていると、そこに水や汚れが留まってカビが生えやすくなります。

①カビはまず死滅させてから汚れを落とします。


黒ずみに50度以上のお湯をかけます。

ホースが届けばホースで直接、届かなければ洗面器にお湯をはって浸けます。

目安は90秒以上。これでカビの菌がほぼ死滅すると言われています。


※作業中は火傷にご注意ください。

②次に、使い古したボディタオルにお風呂用洗剤をスプレーし、汚れをこすり落とします。

ホースには小さな凹凸がついていることが多いので、ナイロンのボディタオルを使うと汚れを落としやすいです。

③黒ずみが取れない場合は風呂掃除用の塩素系漂白剤を使います。

キッチンペーパーをホースに巻き、その上から漂白剤をスプレーし、15分ほど置きます。


※塩素系漂白剤を使用する際は必ずゴム手袋をしてください。

④時間が経ったらキッチンペーパーを取り除き、洗剤をしっかりと洗い流して完了です。

黒ずみの予防方法は?


黒ずみを作らないためには、フックに一度ホースを回してからシャワーヘッドをかけて、シャワーホースが床や壁につかないようにします。

シャワーヘッドの掃除方法


シャワーヘッドの中を掃除したことはありますか?

水が流れているからキレイなはず、と思ってしまいますが、大津先生によるとシャワーヘッドの内部はカルキや水アカ等で汚れているそう。

月に一度程度の定期的なお手入れがおすすめです。

① シャワーヘッドをホースから外します。

基本的には回すと簡単に外れる構造になっています。取扱説明書を確認し、正しい手順で外してください。

もし外れない場合は、無理に外さなくても大丈夫です。

② ビニール袋にシャワーヘッドを入れ、ひたる位の水を入れます。

そこに、クエン酸を水200mlに対して小さじ1杯の割合で入れ、溶かします。

③ 少し空気を抜いてシャワーヘッドがしっかり浸かる状態にしてから袋の口を縛り、一晩つけおきます。

④ 固めの歯ブラシやスポンジで詰まっている汚れを落とします。

最後にシャワーヘッドを元に戻して終わりです。

浴室の換気扇掃除


浴室の換気扇も忘れがちな場所ですが、換気扇こそ定期的に掃除をし、しっかり換気が行えるようにしておく必要があります。


大津先生が考える換気扇掃除の理由は3つ。


1)換気扇の吸引力を上げて換気を良くし、カビの発生を防ぐ。

2)浴室内に悪臭が留まるのを防ぐ。

3)常時効率的に換気を行えるようにすることで、マンション等気密性の高い住宅が傷むのを防ぐ。


こちらも月に一度のお手入れがお勧めです。


今回はリンナイの温水式浴室暖房乾燥機のお手入れの方法を紹介します。

なお、掃除の前には必ず取扱説明書を読んで手順を理解し、浴室の水気がない状態で、作業をする足元を安定させてから行ってください。

①まずは換気扇や乾燥機能を止めます。

② 次にエアフィルターを引き出し、外します。足元の安全には十分に注意してください。

③エアフィルターの掃除をします。


油などで特にひどい汚れがついている場合は、台所用の中性洗剤を使って手早く洗います。

洗い終わったらしっかり乾燥させましょう。

汚れが酷くない場合は、掃除機でホコリを吸って取り除きます。

④きれいになったフィルターを元に戻します。

⑤仕上げに、換気扇本体や周辺の天井をぬるま湯で絞った布で拭きます。



天井埋込タイプ以外のファン式の換気扇のお手入れは、カバーを外し、中のホコリをかきだした後、カビなどの汚れをアルコールスプレー、もしくはぬるま湯で絞った布で拭き、取り除きます。

よく乾燥させてからカバーを戻せば完了です。


換気扇は高い位置にあるので、洗剤を使うと液ダレする危険があります。

大津先生は安全のために洗剤を使わない掃除を徹底しています。

日常から気をつけたいお風呂場の使い方

カビは一度生えてしまうと取り除くのが厄介です。


入浴後は浴室内に冷水をかけて室温を下げ、カビのエサになる石けんカスなどをよく洗い流すことが大切です。

浴室の換気はしっかりと。


浴室は換気が欠かせません。

大津先生は、換気は浴室の扉を閉めてから、換気扇を常時回しっぱなしにすることを提案。

この時、扉についている通気口が塞がれていないことを確認してください。(通気口がない場合は、扉を少しだけ開けてください。)


「窓がない浴室で、換気扇を回しながら浴室の扉を全開にし、一定時間を過ぎたら換気扇を止める方もいらっしゃいますが、これはおすすめできません」と大津先生。


家中に湿度の高い、カビや雑菌を含んだ可能性がある空気を流すことになるためです。

また、扉を開けると換気扇から扉までの風の流れが発生してしまい、その流れから外れた隅の空気が動かなくなり、浴室全体の換気が行われなくなってしまいます。

扉を閉めて常時換気をすることが浴室内の隅までしっかりカラリと換気させるコツです。


見えない場所まで定期的に掃除をして、気持ちよく過ごして下さいね。