キッチンのシンクまわりはちょっと気を抜くとすぐに汚れやヌメリが出てきます。
シンクだけではなく、生ごみを入れる「三角コーナー」、食器を洗う時に使う「洗い桶」、洗った後に伏せておく「水切りカゴ」等も、すぐに汚れてお手入れが必要になって面倒。
今回は、そんなシンクまわりのアイテムの掃除方法をお掃除のプロ大津たまみ先生に教わります。
シンクまわりのアイテムの汚れの落とし方
大津先生によると、「三角コーナー」「洗い桶」「水切りカゴ」の3点に共通する汚れは、ヌメリ・カビ・水アカなのだそう。
それぞれの汚れの性質に合わせてお手入れをするのが早くきれいにするコツです。
今回は特に洗いづらい「三角コーナー」を例にお手入れ方法を紹介します。
他のふたつのアイテムも基本的なお手入れ方法は同じですので、参考にしてください。
ヌメリの落とし方
ヌメリはスポンジに中性洗剤をつけて洗えば簡単に落ちます。
放置するとカビになってしまいますので、こまめに洗って酷い汚れになるのを防ぎましょう。
カビの落とし方
プラスチックのアイテムに黒い斑点が見えたら、それはカビです。
カビが発生してしまった場合は、最初にカビを取り除いてから漂白をします。
まず、全体的に50度以上のお湯をかけて、カビを除去します。ヤケドをしないように気をつけて下さい。
ブラシでこすって残ったカビ汚れを落とします。
次に、カビを漂白します。
ゴム手袋をし、塩素系漂白剤を全面に塗布します。
30分ほど放置したらしっかり洗い流します。
それでも落ちないカビは酸素系漂白剤につけおきをします。
50~60℃のお湯に酸素系漂白剤の規定量を溶かし、2時間程つけおきます。
同時に除菌もできるので一石二鳥です。
水アカの落とし方
水アカの正体は水道水に含まれるミネラル成分です。
水分が蒸発して含まれているミネラル成分が残り、それが蓄積して白い輪や筋状になっていることが多いです。
水アカはアルカリ性なので、酸性の洗剤を使います。
クエン酸水のスプレーを吹きつけ、スポンジ、もしくはブラシでこすります。
汚れがひどい時はキッチンペーパーで全体を覆い、上からクエン酸水をスプレーして湿布状態にし、2時間ほど放置します。
汚れがゆるんでやわらかくなったら、メラミンスポンジでこすり落とします。
ステンレスにクエン酸水スプレーを使うと白っぽくなる可能性があるので、事前に目立たない場所で試してから使うようにしましょう。
今の暮らしに必要かどうかを考えてみませんか。
そうはいってもやはりお手入れが面倒と思った方に、大津先生は「それは本当に必要な物か考え直してみませんか?」と提案します。
実は「三角コーナー」「洗い桶」「水切りカゴ」の3点は大津先生の考えでは「キッチンの3大いらないもの」と命名されている物たち。
習慣で使い続けてしまいがちですが、お手入れが面倒で、不衛生になりやすく、代用品も多くあるアイテムなのです。
まず、生ごみを入れる「三角コーナー」は、使い捨てで代用できるアイデアグッズがたくさん売られています。
大津先生はエコな発想で、広告紙で箱を折って使い捨ての三角コーナーにします。
リサイクルに回すペットボトルを使った簡易の生ごみ入れも活用しています。
2リットルのペットボトルの上半分を、キャップ部分を残して切り取るだけです。
シンク下の扉にキャップの部分を引っ掛けて固定します。
洗って何度か使えますし、水漏れがしにくく汚れもはじきやすく、捨てる時も気軽です。
アウトドアでも使いやすいので覚えておくといいかもしれません。
食器洗い乾燥機を使う方には大きな「水切りカゴ」はあまり必要ありません。
キッチンをすっきり見せるために折りたたみ式の「水切りカゴ」を選んだり、カゴ自体を使わずに吸水性の高いタオルを敷いて、洗った食器をすぐにしまう方もいらっしゃいます。
汚れが落ちにくい食器をつけておく「洗い桶」も、現在は洗剤もスポンジも品質が改良され、つけおかなくても汚れを落としやすくなっているそう。
お掃除の手間や衛生面を考えると、アイテムの使用自体を考え直すのもひとつの選択肢。
無理なく清潔に使えるキッチンになるといいですね。